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日電産、通期営業益は一転減益に 永守会長「今期中に負の遺産処分」

[東京 24日 ロイター] - 日本電産は24日、2023年3月期の連結営業利益(国際会計基準)を前年比35.4%減の1100億円に下方修正すると発表した。従来予想は同23.3%増の2100億円。欧州の車載事業関連を中心に構造改革費用を計上、一転して減益予想とした。固定費を削減し、来期の業績回復につなげる。

 1月24日、日本電産は2023年3月期の連結営業利益(国際会計基準)を前年比35.4%減の1100億円へ下方修正すると発表した。写真は同社のロゴ。2018年7月、都内で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

IBESがまとめたアナリスト20人による予想平均値は2052億円で、市場予測も大きく下回った。

永守重信会長は会見で「財務諸表上の負の遺産を今期中に全部始末する」と話した。第3・四半期で7.2%(構造改革費用を除く実力ベース)だった営業利益率を20%まで改善するような固定費構造にすると述べた。

構造改革を実施するのは、主に欧州の車載事業で、経営陣と顧客のコミュニケーション不足などに起因する諸問題が顕在化し、将来の業績に悪影響を与える事象が判明したことによる。

業績面では、パソコンやデータセンターなどで大きなダウンサイクルが1-3月も続き、半導体生産のピークアウトなどで需要が弱含んでいることから、「IT関連の需要に関しては6月までダウンサイクルが伸びる可能性はある」(幹部)という。

グローバル自動車生産台数の回復の遅れなど事業環境が悪化しているほか、電気自動車(EV)関連製品が中国での新型コロナウイルス禍の行動規制による生産減速の影響を受けた。

EVの駆動につかうトラクションモーターの主力製品で同社が最も力を入れる電動アクスル「E-Axle」については、顧客の予想が楽観的だったことなどから、今期と来期の販売台数目標を引き下げたが、欧米で電動化が急速に進んでおり、受注が増えているという。

これまでシェア獲得のため価格にこだわらず売上成長を重視してきたが、収益の改善と早期の黒字化へと舵を切る。車載事業を担当する早船一弥常務は、値上げと収益性の高い次世代製品の投入で、23年の単年黒字化に自信を見せた。

22年4―12月期の連結売上高は、前年同期比20.8%増の1兆6997億円となり、同期間で過去最高を更新したが、構造改革費用の計上により、営業利益は6.8%減の1244億円だった。同時に自己株式を除く発行済株式の0.87%に当たる350億円、500万株を上限に自社株買いすると発表した。

(浦中美穂)

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