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日産、欧州はSUVと商用車に重点 ルノーとの協力も強化=関係筋

[18日 ロイター] - 日産自動車7201.Tが検討してきた欧州事業の再編計画の内容が明らかになった。世界戦略における欧州事業の比重は減らす一方、欧州ではスポーツタイプ多目的車(SUV)や商用車に重点を置いた戦略に転換するとともに、仏ルノーRENA.PAと車種の相互利用や投資協力を推進し、両社の互恵的な関係の深化を目指す。同社内の議論に詳しい3人の関係者がロイターに語った。

日産自動車が検討してきた欧州事業の再編計画の内容が明らかになった。世界戦略における欧州事業の比重は減らす一方、欧州ではスポーツタイプ多目的車や商用車に重点を置いた戦略に転換するとともに、仏ルノーと車種の相互利用や投資協力を推進し、両社の互恵的な関係の深化を目指す。英サンダーランドで昨年2月撮影(2020年 ロイター/Phil Noble)

日産の欧州再編戦略は今月28日に公表される予定の世界的な事業再編3カ年計画(オペレーショナル・パフォーマンス・プラン)の大きな柱となる。欧州戦略は先週木曜日、内田誠社長とともに同3カ年計画を主導しているアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)が同社取締役会で報告した。

取締役会ではルノーのジャンドミニク・スナール会長を始め、12人の取締役の多くが賛同したという。

計画によると、日産の欧州での主要な製造車種は、いずれも現地生産しているクロスオーバーSUVの「キャシュカイ」と「ジューク」、日本から輸出しているSUVの「エクストレイル」と近々発売予定のクロスオーバー電気自動車(EV)の「アリア」に絞る。

一方、ブランドの規模を持たせ、ディーラーが生き残れるだけの品ぞろえを確保するため、ルノーが製造、供給する商用バンや超小型車の一部車種も販売ラインに加える。

これにより、欧州では、日産がガソリンとモーターを組み合わせた独自のパワートレイン、「eーPOWER」ハイブリッドや完全な電気自動車技術を使ったクロスオーバーSUVの生産を主導。一方、商業車や超小型車ではルノーが生産する車種を活用した「フォロワー」(追随企業)として事業を展開する。

技術と製造の両面で日産・ルノー間の協力とブランドの住み分けを明確にし、相互の恩恵を拡大することで、両社の関係改善を期待できるとしている。

製造拠点については、英北部サンダーランド工場の操業を縮小する。同工場は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、従来の3交代制を2交代制に変更する。一方、同工場をキャシュカイとジュークの生産ハブとして位置付ける。

将来的にはルノーのSUVである「カジャ―」や「キャプチャー」の生産も加える案が出ているが、これについては日産とルノーが直ちに最終決定する可能性は少ないとみられる。

サンダーランド工場の先行きについて、関係者の1人は「生産能力は十分に活用されていない。英の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の結果次第だが、日産は英国政府から何らかの支援を得ることができると期待している」と話す。また、スペインのバルセロナ工場の閉鎖など生産拠点のさらなる見直しにつながる可能性もある。

日産自動車の欧州事業は世界販売台数に占める割合が1割前後で、ある内部関係者によると、「成長と収益性の見込みはほとんどない」という。しかし、欧州は環境規制などで先行しており、自動車産業にとって撤退すべき市場ではない、というのが日産の認識だ。関係者の一人は「欧州では大幅な成長は期待できないとしても、常に規制に対応し、競争力ある技術力を維持するためには、欧州にいなくてはならない」としている。

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