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日産、電池事業子会社の譲渡中止 買い手ファンド側の資金不足で

 6月2日、日産自動車は、予定していたバッテリー事業の譲渡を中止すると発表した。写真は日産のロゴ。昨年2月にロンドンで撮影(2018年 ロイター/Peter Nicholls)

[東京 2日 ロイター] - 日産自動車7201.Tは2日、予定していた電池事業子会社の譲渡を中止すると発表した。中国系投資ファンドのGSRキャピタルが設立したGSRエレクトリック・ビークル(UK)ホールディングとの間で、6月29日付で電池製造を手掛ける連結子会社の株式譲渡を予定していたが、GSR側から買収に「必要な資金が不足している」との連絡があったという。

譲渡額は非公表だが、関係者によれば約10億ドル前後(約1100億円)とみられる。日産は子会社の分割や株式譲渡を含む今後の見通しについて、検討した上で詳細が決まり次第、速やかに公表するとしている。

日産が譲渡する予定だったのは、オートモーティブエナジーサプライ(AESC、神奈川県座間市)。AESCは日産が51%、NEC6701.Tグループが49%を出資して2007年に設立。日産の主力電気自動車(EV)「リーフ」向けの車載用リチウムイオン電池を生産している。

NECグループが持つAESC株式を日産にまず売却し、その後、日産がGSRに株式すべてを譲渡する計画だった。当初は17年末に譲渡する予定だったが、延期を繰り返し、6月29日まで延びていた。

楽天証券の今中能夫チーフアナリストは、中国・韓国勢、パナソニック6752.Tなど電池会社の数はすでに多く「飽和状態。早くも淘汰の話になってきている」と述べた。今中氏は「AESCは望まれるだけの性能が出せなかった」ため売りに出されており、「際立った技術を持つ会社でないと、売却もなかなか難しくなる」との見方を示した。

今中氏によると、コスト競争が激しい電池業界の中で、日産にとっては自前でなく複数社から外部調達したほうが効率的で、同社は「今後も買い手を探すことになる」という。今中氏は、譲渡額を下げるかしないと買い手不在も懸念されるとの見方を示した。

*内容を追加します。

白木真紀

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