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日産・ルノー、経営統合を棚上げ 提携強化へ新プラン=関係筋

[26日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染拡大で収益が大幅に悪化している仏自動車大手ルノーRENA.PAと日産自動車7201.Tが、両社間の確執の原因となっていた経営統合構想をいったん棚上げし、それぞれの独立性を維持したまま、世界市場での協力推進に動き出したことが分かった。

5月26日、仏自動車大手ルノーと日産自動車が、両社間の確執の原因となっていた経営統合構想をいったん棚上げし、それぞれの独立性を維持したまま、世界市場での協力推進に動き出したことが分かった。写真はロゴ、仏ランスで昨年7月撮影(2020年 ロイター/Christian Hartmann)

三菱自動車7211.Tを加え、3社間で技術や製品の開発、販売からコスト分担まで広範囲の提携体制を再構築する。事情を知る5人の関係者が明らかにした。

新しい提携プランはルノーのスナール会長と日産のグプタ最高執行責任者(COO)が主導して検討している。日産とルノーの3カ年経営計画に先立ち、両社は今月27日に新提携プランの方針を公表する予定だ。両社は提携戦略の再構築とともに、数万人規模のリストラとコスト削減案を策定しており、それぞれの3カ年計画で表明する見通し。

日産とルノーの統合構想はカルロス・ゴーン日産前会長が推進したが、日産側にはルノーが日産の技術などにしかるべき対価を払っていないなどの反発が根強く、両社間のパートナーシップを拡充するうえで統合構想の存在が大きな障害になっていた。

しかし、新型コロナによる急激な市場縮小と利益低下に直面する中、両社は提携のあり方を見直すことで合意。ゴーン氏の「遺産」ともいえる経営統合や合併などの構想はいったん棚上げする一方、三菱自動車を含めたパートナーシップについては、お互いの独立性を損なわずに成果をあげる新しい提携プランを打ち出すことを決めた。

今後、提携戦略の強化を進めるうえで基本となるのは、3社の製品・技術の開発や生産能力などを積極的に共有する「リーダー・フォロワー」と呼ばれるアプローチで、スナール、グプタ両氏が提唱している。自社の販売が比較的少ない地域でも生産能力や販売網を共有すれば、現地での生産・販売が可能になる。

日産はこれまでもルノーの自動車設計技術を自社の商用バンに導入、その一方でルノー・グループにピックアップトラックの技術を提供してきた。

新たな提携プランは世界各地で推進する予定。日産は欧州におけるクロスオーバーSUV(多目的スポーツ車)事業を「リーダー」として主導。その一方で、商用バンや小型車の事業展開については「フォロワー」としてルノーが製造する車を活用する。

生産面の提携については日産の英北部サンダーランド工場がハブとなる。同工場では日産のSUV「キャシュカイ」と「ジューク」を生産しているが、将来的にはルノーのSUVである「カジャー」や「キャプチャー」が生産車種に加わる可能性もある。

日産、ルノー、三菱のパートナーシップはゴーン時代の統合推進路線から大きく転換しつつあるが、提携交渉をよく知る関係者は「合併協議が今後、復活するかどうか、それは誰にも分からない」と指摘。「しかし、私の知る限りでは、もう検討の対象になっておらず、将来の目標として設定されているわけではない」と話している。

*内容を追加しました。

編集:北松克朗

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