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日産、ルノーに出資比率引き下げ要請 EV新会社を機に本格協議=関係者

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[東京/パリ 9日 ロイター] - 電気自動車(EV)の新会社設立を急ぐ仏ルノーに対し、日産自動車が長年の懸案であるルノーによる日産への出資比率引き下げを本格的に要請することが分かった。日産に新会社への参画を求めるルノーのルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)がこの週末に来日し、日産の内田誠社長と会談する予定で、議題の1つとして話し合う。両社の協議に詳しい複数の関係者がロイターに明らかにした。

関係者の1人によると、日産はルノーによる出資比率を最大15%まで引き下げることを求めたい考え。経営危機に陥った日産をルノーが救済するため、両社の資本関係は1999年から始まり、現在はルノーが日産に約43%、日産がルノーに15%を出資している。現在は日産が販売規模や収益力などの点で上回り、ルノーの業績を支えている状態で、日産は不平等な資本関係の見直しをたびたび模索してきた。

日産は、2019年に辞任した西川広人氏が社長だった18年にも資本の見直しを検討。同関係者は「資本関係が対等になれば長年の懸案が解消し、日産社員の士気も上がる。西川氏ができなかったことを内田社長が成し遂げて欲しい」と話す。

同関係者によると、日産はルノーから株式を買い戻すことになった場合、新たな資金調達が必要になる可能性もあるという。ルノーの出資比率が低下しても、日産がルノーとの協業関係を変えることはないとしている。ルノーのデメオCEOは、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で7─9日行われるフォーミュラーワン(F1)日本グランプリを観戦するため来日中。別の関係者によると、日産の内田社長らと会談する機会も持つ。会談で具体的な結論が出る可能性は低いとみられるが、デメオCEOは11月8日、EV新会社など経営戦略について投資家向け説明会を開く予定で、同日までに何らかの交渉がまとまる可能性もある、と同関係者は話す。

ただ、資本関係がどう見直されても、ルノーは同社に15%を出資するフランス政府の承認を得る必要がある。同関係者によると、日産・ルノーと連合を組む三菱自動車もルノーのEV新会社に10%未満の出資を検討している。三菱自には日産が34%出資する。

ルノーと日産、三菱自はロイターの取材にコメントを控えた。

ルノーは今年2月にEV部門と従来の内燃機関車部門を分離し、EV新会社の設立と上場を目指す構想を発表。ルノー経営陣が5月に来日した際には出資を含む新会社への参画を日産と三菱自に打診したことが判明した。両社とも自社のメリットを重視する必要があるとし、欧州が主要市場となる新会社への参画にはこれまで慎重に検討してきた。

ルノーは20年12月期まで2年連続の最終赤字。22年1─6月期も、フランスに次ぐ事業規模だったロシアからの撤退で2年ぶりの最終赤字に陥り、財務状況が悪化している。ルノーがEVシフトを加速するには巨額投資が必要で、日産と三菱自の協力が重要となっている。

(白木真紀、杉山聡、Gilles Guillaume 編集:久保信博)

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