[横浜市 13日 ロイター] - 仏自動車大手ルノー(RENA.PA)のジャンドミニク・スナール新会長が来日し、企業連合(アライアンス)を組む日産自動車(7201.T)の西川廣人社長や取締役らと14日、15日に会談する。スナール氏の来日は1月の会長就任後初めて。
スナール氏は1月24日のルノー取締役会で、カルロス・ゴーン被告の後任として会長に選ばれたばかり。着任早々に日本を訪れ、西川社長や日産の取締役らと直接、顔を合わせて話すことで、ゴーン被告逮捕後に揺らいでいた両社間の信頼関係の回復を図る。
日産は、会社法違反(特別背任)などの罪で起訴されたゴーン被告の取締役職を解任するための臨時株主総会の開催を4月8日に計画しており、同総会でスナール会長を日産の新たな取締役に選任する議案を諮る予定。
日産の新会長については、日産の親会社であるルノーとルノー筆頭株主のフランス政府が、スナール氏の就任を目指している。
一方、日産はコーポレートガバナンス(企業統治)体制を見直すために発足した第三者による「ガバナンス改善特別委員会」が、3月末までにまとめる提言を踏まえて選びたい考え。ルノーの新体制を機に、両社は融和ムードを演出しつつも、水面下では会長人事を巡る駆け引きも続きそうだ。
田実直美、白木真紀 編集:田巻一彦