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北朝鮮6回目の核実験、市場影響は:識者はこうみる
2017年9月4日 / 04:17 / 22日前

北朝鮮6回目の核実験、市場影響は:識者はこうみる

 8月4日、北朝鮮が週末に6回目の核実験に踏み切ったことを受け、東京株式市場では投資家心理が悪化。市場関係者の見方は。写真は都内で3日撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 4日 ロイター] - 北朝鮮が6回目の核実験に踏み切ったことを受け、4日の東京株式市場では投資家心理が悪化。日経平均株価の下げ幅は一時200円を超え、節目の1万9500円を割れる場面があった。ドル/円は早朝109円前半まで下落したが、その後、すぐに切り返した。

北朝鮮は3日、国営放送を通じ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する水爆の実験に成功したと発表。一方、マティス米国防長官は同日、北朝鮮の核実験を受け、「米国やグアムを含む米国領土、あるいは米国の同盟国へのいかなる脅威にも大規模な軍事措置で対応する」と警告した。

市場関係者の見方は以下の通り。

●三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト 植野大作氏

北朝鮮の「水爆実験」を受けて、ドル/円は1円程度下落したが、すぐに切り返した。「水爆実験」は過去最大級と報じられた割に、為替の反応は穏やかだったといえる。

そもそも日本の隣国である北朝鮮に関連したリスク回避イベントで円高というのは違和感がある。初期反応のドル売り/円買いは短期のポジション調整にすぎず、長続きしないだろう。

9日に北朝鮮の記念日が控えており、関連情勢への目配りは引き続き必要ではある。ただ、北朝鮮リスクは、いまのところ米国経済に影響を与えない。トレンドを決めるのは、あくまで日米の経済状況や金融政策だ。いずれ市場の視線はこちらに移っていく。

●みずほ証券、チーフ為替ストラテジスト 山本雅文氏

北朝鮮が3日に6回目の核実験を行ったことから、北朝鮮情勢がさらに緊迫化し、米国による軍事攻撃と米朝軍事衝突の可能性が懸念され、今朝の外為市場では市場参加者による「条件反射的な円買い」が起こった。ドル/円は前週末ニューヨーク市場終盤の110.20円前後から、109.22円付近まで1円程度下落した。

ただし、中国や韓国など北朝鮮の近隣国では米国による北朝鮮への武力行使に対して慎重論も強いことや、北朝鮮が最終的に対米攻撃に踏み切る可能性は低いことに鑑みて、軍事衝突に至る可能性も低いとみている。

 8月4日、北朝鮮が週末に6回目の核実験に踏み切ったことを受け、東京株式市場では投資家心理が悪化。市場関係者の見方は。写真は都内で3日撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

このため、北朝鮮情勢の緊迫化報道を受けたドル/円の下落は一時的なものにとどまり、ドルの押し目買いの好機となるだろう。

仮に米国が北朝鮮を攻撃する場合には、北朝鮮が報復措置の一環として日本を攻撃する可能性も否定できず、その際は円が売られる可能性が高まるとみている。

今週のドル/円の予想レンジは108.50―111.00円と見込んでいる。

●三井住友アセットマネジメント シニアストラテジスト 市川雅浩氏

早朝にいったんドル安/円高が進んだが、やがてドル買いが入った。北朝鮮の核実験をマーケットは比較的冷静に受け止めている。9月9日に北朝鮮の建国記念日が控えており、同国が核実験など何かしらのアクションを取るかもしれないと市場は警戒していた。米国や周辺国の反応を見ると、経済制裁を強める方向だ。現実的な対応であり、直ちに軍事衝突が起きるとは考えにくい。

先週、北朝鮮のミサイルが日本上空を通過した後、日本株は一時的に下落したが、その後戻している。今回もこれと似たような感じになるのではないか。今週に関しては、メジャーSQ(特別清算指数)算出週でもあり、多少上下に振れるかもしれない。一方、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)ではバランスシート縮小が見込まれている。それまでは動きにくい相場が続くだろう。

●証券ジャパン 調査情報部長 大谷正之氏

昨日の核実験に加え、9日に北朝鮮建国記念日、11日には米同時多発テロのメモリアルデーを控え、緊張が続くため円高基調となる見通しだ。グローバル企業や指数寄与度の高い大企業には売り圧力となるだろう。

米議会の予算と債務上限問題などのビックイベントもある。ハリケーン復興予算や債務上限問題に絡み、トランプ大統領の公約である米法人税減税がどうなるのかにも注目だ。

複合的な要因の影響を受け、日経平均は今月中に1万9000円の下値をつける可能性もある。

一方で、すでにミサイル発射・核実験が行われたため、北朝鮮リスクには出尽くし感もある。今夜行われる国連安保理緊急会合の内容や、トランプ大統領の「北朝鮮と取引国との貿易停止を検討する」という発言に対する北朝鮮の反応がよほど過激でない限り、マーケットに大きな影響はないだろう。

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