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北朝鮮がミサイル発射、日本上空通過:識者はこうみる
2017年8月29日 / 02:18 / 23日前

北朝鮮がミサイル発射、日本上空通過:識者はこうみる

[東京 29日 ロイター] - 北朝鮮は29日早朝、同国西岸から弾道ミサイル1発を発射した。ミサイルは日本上空を通過し、北海道襟裳岬の東方約1180キロの太平洋上に落下した。事前通告なく日本を飛び越える打ち方をしたことで、北朝鮮を巡る緊張は一段と高まった。

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市場関係者のコメントは以下の通り。

<三木証券 投資情報部 投資情報課長 北澤淳氏>

北朝鮮のミサイル発射は悪材料と捉えられ、朝方は株安・円高が進んだが足元はやや落ち着きを取り戻している。日本の上空を通過したということだが、被害がでない限り過度に懸念する必要はないだろう。ただ、トランプ米大統領が今回のミサイル発射を受けてさらに挑発的な発言をすれば、影響が長引く可能性がある。

日経平均は200日移動平均線を割り込んだが、終値では回復してくるだろう。仮に大引けで200日線を下回った場合、下値は1万9000円まで考えておかなければならない。

9月9日には北朝鮮の建国記念日があり、これに合わせるような形で再度ミサイル発射や核実験が行われれば、その都度リスク・オフに傾くだろう。9月はこれ以外にも、米債務上限問題の交渉や、FOMC(米連邦公開市場委員会)なども控えている。ボラティリティが高くなり、日経平均は一時的に1万9000円を割る恐れもある。ただ、国内の企業業績は堅調であり、大台割れは買いの好機と見ることもできる。

<三菱UFJモルガン・スタンレー証券・シニア債券ストラテジスト 稲留克俊氏>

 8月29日、北朝鮮は早朝、同国西岸から弾道ミサイル1発を発射した。ミサイルは日本上空を通過し、北海道襟裳岬の東方約1180キロの太平洋上に落下した。写真は都内で撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

北朝鮮のミサイル発射を受けて、外為市場で一時1ドル108円台まで円が買い戻された。円債にとって買い材料だ。

北朝鮮情勢はこれまでよりも深刻さを増したようだ。少なくとも9月9日の建国記念日まで、緊張が続くだろう。米国の政策運営・財政協議の行方、米連邦準備理事会(FRB)資産縮小開始後の株価動向といった警戒要因も加わり、リスク回避ムードが一段と強まったといえる。

10年最長期国債利回り(長期金利)は0%という節目の水準が視野に入っているが、マイナス水準への低下も時間の問題だろう。9月にかけてマイナス0.03%まで低下余地があるとみている。

<みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト 唐鎌大輔氏>

北朝鮮がミサイルを発射したことを受け、ドル/円は一時108.33円まで下落した。その後、戻してはいるが、年初来安値(108.13円)を守れるかどうかという局面に差し掛かっている。

これまで金融市場では北朝鮮のミサイル絡みの話を静観してきたものの、日本の上空を通過して太平洋に落下したとなると、日本政府の苦情だけでは済まないような事態まで考えなければいけなくなる。今回のミサイル発射に関し、米国防省は北米への脅威ではないとの姿勢を示しているが、トランプ米大統領がいつ翻意するかは全く予断を許さない。

米連邦準備理事会(FRB)の正常化プロセスと政治・外交情勢は切り分けて考えるべきだが、この状況でバランスシート縮小と利上げの同時並行を当然視できるほど市場心理は強くない。元々、経済・金融指標の力強さにサポートされない薄氷の正常化だけに、こうした突風にはいちいち動揺せざるを得ないと考えたい。

地政学リスクを警戒するムードが払拭できない以上、正常化ペースの鈍化に対する思惑も払拭できない。9月末まで見越した場合、ドル/円は107.00円程度までの下落も予想される。

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