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アングル:北朝鮮の名物女性アナ、核実験発表で再び表舞台に
2017年9月5日 / 03:56 / 3ヶ月後

アングル:北朝鮮の名物女性アナ、核実験発表で再び表舞台に

[ソウル 4日 ロイター] - ピンク色の伝統衣装チマ・チョゴリに身を包み、晴れやかな笑顔で生き生きと、北朝鮮が3日実施した核実験のニュースを伝えたのは、李春姫(リ・チュンヒ)アナウンサーだ。

同日の国営テレビで、彼女のトレードマークとなっている大げさな抑揚を用いて、李氏は、今回の水爆実験は「完璧な成功」であり「核軍事力の完成に向けた」重要な一歩だと発表した。

74歳で孫がいる李氏は、国家的英雄との評価を受けている。演劇からキャリア転換し、朝鮮中央放送のテレビ放送に初登場したのは1971年だった。

怒りを込めて西側を非難するにせよ、北朝鮮政権の功績や最高指導者の強さを称賛するにせよ、李氏のドラマチックなアナウンスぶりは、他のアナウンサーとは常に一線を画してきた。

「北朝鮮の強硬路線を表明するうえで、完璧な人物だ」と、脱北して今は韓国で暮らす北朝鮮の元政府高官Ahn Chan-il氏は語る。「金日成主席は李さんのアナウンスを通じて、国民の人気を得た。彼女は金日成時代を『口』で支えたと言えよう。彼女はまるで金日成時代がいまも続いているかのように錯覚させる」

普段、韓服と呼ばれる伝統衣装を着用している李氏は、より柔らかな側面も見せたことがある。

1994年、同国建国者である金日成氏の死去にあたり、放送中に涙を流した。その息子の金正日氏が2011年に死亡した際も、黒い喪服を着て、声を震わせながら国民にニュースを伝えたのは、彼女だった。

李氏は、正式には2012年に退職したものの、その後も重大ニュースの発表時にはたびたびテレビに登場している。

9月4日、ピンク色の伝統衣装チマ・チョゴリに身を包み、晴れやかな笑顔で生き生きと、北朝鮮が3日実施した核実験のニュースを伝えたのは、李春姫(リ・チュンヒ)アナウンサーだ。写真は都内で3日撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

3日の核実験を発表したことで、現指導者の金正恩・朝鮮労働党委員長が、党や軍の幹部を更迭・粛清するなか、李氏の健在ぶりが浮き彫りになった。

北朝鮮による6度目の核実験を巡って国際情勢が緊迫化するなかで、「ピンクの婦人」として知られる李氏は、国外において、同国政権の馴染みの顔となっている。

「何かが起こった時は、彼女がアナウンスするものだ」と、東京に住む男性は言う。

シドニーに住むクレジットマネージャーのマット・ウォーカーさんは李氏の今回のアナウンスついて、「とても感情豊かなアナウンスで興奮しているのが伝わってきた」と言う。「爆弾の爆破でなぜあれほど興奮するのか分からない。非常に不思議に思える」

中国中央電視台(CCTV)が2012年に行った珍しいインタビューで、李氏は、北朝鮮の次世代のアナウンサー育成に協力したいと述べていた。また、そうした若いアナウンサーの方が、今日のテレビ視聴者向けには適切だとも語っていた。

李氏はまた、自分の優しい側面は、北朝鮮の視聴者のためにとってあると述べた。「北朝鮮の国民向けに原稿を読むときは、大きな声を上げず、優しく視聴者に語りかけるべきだ」

(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)

*内容を更新しました。

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