[21日 ロイター] - 北朝鮮の軍事パレードは見る者を圧倒すると同時に、秘密のベールに包まれた同国の軍事力や、政権が何を目指しているのかといった重要な情報をもたらしてくれる。
ロイターは金正恩朝鮮労働党委員長の政権下で行われた主要な軍事パレードを分析し、それらが何を伝えているのか分析した。
最近のパレードでは、戦車や火器が減少傾向にある一方、新型ミサイルが多く登場している。同国で兵器の近代化が進んでいるとの印象を与えようとしているものとみられる。
ロイターの分析によると、2012年に金正恩氏が最高指導者として初めて軍事パレードに出席して以来、登場する通常兵器は徐々に減り、弾道ミサイルのような精密兵器をより多く展示する動きがある。
15日に行われたパレードで初登場したいくつかの兵器を詳しく見ていきたい。
<大陸間弾道ミサイル(ICBM)>
北朝鮮は2基の新型ICBMを公開。米カリフォルニア州モントレーにあるミドルベリー国際大学院のメリッサ・ハンハム助教は、車両の荷台に発射台が設置されていることに着目し、北朝鮮政府が「新たな概念」のICBMを開発していることを示唆するものではないかと指摘する。ただハンハム氏によると、北朝鮮は構想・開発段階の兵器をパレードで誇示する傾向があり「これらのミサイルのデザインは、まだ初期段階」という。
<他の弾道ミサイル>
●北極星2号(KN-15)
北極星1号を地上発射型に改造した中距離弾道ミサイル「北極星2号」も初めて公開された。このミサイルは今年2月、発射実験に成功し、射程距離は2000キロ前後とみられる。無限軌道型(キャタピラ型)の移動発射台を採用し、オフロードの移動も可能とみられ、監視を困難にしている。
●北極星1号(KN-11)
潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)である北極星1号も、パレードに初参加。固体燃料を使うとみられるこのミサイルは昨年8月、発射実験に成功している。推定射程距離は約900キロ。韓国で導入が進められている最新鋭のTHAAD(高高度防衛ミサイル)でも、SLBMによる攻撃は防げない恐れがある。
●KN-17とみられるミサイル
新型のスカッドミサイルで、付近を航行する艦船を攻撃することが可能になるとされている。
●未知のミサイル
このミサイルは、過去のパレードに登場したことがない。専門家は、中距離弾道ミサイル「ムスダン」を伸ばしたか、あるいはICBMのKN-08を短くしたものではないかと指摘する。
<その他のミサイル>
●対艦ミサイル
一方、重装備の兵器、密接に調和のとれた部隊、足をまっすぐ伸ばしたまま行進する兵士たちに続き、最後に登場するのが大勢の民間人だ。
彼らは色鮮やかな山車とともに、小旗を振ってパレードの最後尾を行進する。複数のグループに分かれ、この日のために何カ月も練習する。金正恩氏が立つバルコニーを通過する際には、感情を高ぶらせ涙を流す人もいる。一方で、疲れ切った様子の人もいる。