[ソウル 30日 ロイター] - 朝鮮中央通信(KCNA)は30日、29日に朝鮮労働党政治局会議が開かれ、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が出席したと伝えた。第8回党大会を来年1月上旬に開催することを決定した。ただ、具体的な日程は明らかになっていない。
政治局会議ではまた、党大会に提出される議題などが承認された。
金委員長は10月に、党大会に向け各セクターが目標を達成できるよう国を挙げて取り組む「80日戦闘」を呼び掛けていた。
KCNAによると、政治局会議は80日戦闘について、革新的な成果と進歩がすべての分野で達成できたと評価した。
前回党大会が開かれたのは2016年。金氏が1980年代以降で初めてとなる国家経済発展5カ年計画を発表した。
北朝鮮は、国際的な制裁に加えて自然災害や新型コロナウイルス禍で厳しい状況にある。
同国ではコロナ感染者が報告されていないが、感染防止策として国境を封鎖。このため、中国との貿易は75%も減少したとのデータもある。
バイデン次期米大統領は、対北朝鮮政策について、北朝鮮側からの歩み寄りなしに制裁を緩和することはないとしている。
次期米政権の政策がまだ見えない中で開催される党大会は、国内問題、とりわけ疲弊する経済やチュチェ(主体)思想に焦点に絞られるとアナリストはみている。
米シンクタンク、新アメリカ安全保障センターの北朝鮮問題の専門家氏は「これまでは経済が危機的な状況でも中国を頼りにできたが、新型コロナ危機は北朝鮮は孤立状態になった。本当の意味で初めてチュチェ思想が試されている」と述べた。
*内容を追加しました
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」