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[国連 8日 ロイター] - ヘイリー米国連大使は8日、この日に予定されていた米朝高官会談が延期されたことについて、北朝鮮側が「用意が整っていない」ため延期したと明らかにした。
北朝鮮制裁を協議する国連安全保障理事会の非公開会合の前に記者団に語った。
ヘイリー大使は、米国は既に行動したとし、「今度は北朝鮮の番だ」と述べた。その上で「無駄にする時間やシンガポール(の米朝首脳会談)での合意事項を実行せずに済まそうとする時間はない」と強調した。
米朝は8日にニューヨークでポンペオ国務長官と金英哲・朝鮮労働党副委員長の会談を開く予定だったが、米国務省は7日、会談が延期されたと発表。理由は明らかにしていなかった。
北朝鮮の国連代表部にコメントを求めたが、回答を得られなかった。
ヘイリー大使は、米朝関係は「友好的」で、「大きな問題」があるとは認識していないとし、会談は日程の再調整が行われるだろうとの見方を示した。
北朝鮮制裁を巡るこの日の安保理会合はロシアが要請した。中国やロシアは、今年に入って「前向きな動き」があったとして制裁を緩和すべきと主張している。
ヘイリー大使は会合後、記者団に対し、ロシアは銀行を巡る規制の解除を目指していると指摘。また、ロシアはこの規制を適切に履行していないとも述べた。
ロシアの国連代表部はこの後に声明を発表し、北朝鮮は国連制裁決議により「深刻な人道問題」に直面しており、安保理に問題の解決を要求。「そうした状況はまったく受け入れられない。安保理の決定はDPRK(北朝鮮)の人々や人道支援組織の活動に対して向けられるべきではないが、実際には安保理決定に反しているとわれわれは考えている」とした。