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焦点:韓国大統領の対北朝鮮「月光政策」に逆風、核実験で
2017年9月5日 / 01:50 / 18日前

焦点:韓国大統領の対北朝鮮「月光政策」に逆風、核実験で

 9月4日、北朝鮮が6回目の核実験を実施して国際社会から非難を集めるとともに、韓国の文在寅大統領(写真)が追求している北朝鮮との対話政策への風当たりも強まっている。17日、ソウルで代表撮影(2017年 ロイター)

[ソウル 4日 ロイター] - 北朝鮮が6回目の核実験を強行して国際社会から非難を集めるなか、韓国の文在寅大統領が掲げる北朝鮮との対話政策に対する風当たりも強まっている。

トランプ米大統領は、3日の北朝鮮による核実験後にツイッターで「わたしが前から伝えてきたように、韓国は北朝鮮との融和的な話し合いは機能しないと分かってきている」と述べ、文政権の従来の姿勢に改めて否定的な考えを示した。

インターネット上の多くの投稿を見ると、文氏の中核的な支持層である左派の若者の間からでさえ、もう少し北朝鮮に厳しい態度を取るよう求める声が聞こえてきている。

文氏が進めてきた北朝鮮との対話を優先する「月光(Moon Shine)政策」に疑念が高まってきたのは、文氏が政権に就任した5月以降も、北朝鮮の核・ミサイル実験ペースに何の変化も起きていないからだ。

北朝鮮は7月に2回、大陸間弾道弾(ICBM)の発射実験を行った上に、国際社会の警告を無視する形で3日に核実験を強行した。

こうした中で、韓国大統領府(青瓦台)の公式フェイスブックには「北朝鮮が核実験に踏み切れば、対話はしないと大統領は言った。その発言通りにするべきだ」と記された投稿が見られた。

確かに文氏は選挙中、北朝鮮が新たな核実験をやれば対話は「かなりの期間不可能」になると述べている。

もっとも文氏は3日の国家安全保障会議で、北朝鮮に圧力を行使するがそれはあくまで交渉のテーブルに引き寄せるためだとの考えを捨てていないことを示唆。4日の安倍晋三首相との会談でもそうした認識を再びにじませた。

<対話の相手>

しかし青瓦台の公式フェイスブックに寄せられた別の投稿でも、文氏の北朝鮮への弱腰が批判されている。この投稿者は、今こそ韓国が造船能力を駆使して原子力潜水艦や小型空母の建造を検討し始めるべきだと主張した。

フェイスブックだけでなくツイッターなど青瓦台が維持・監視している公式ソーシャルメディアには、同じようなメッセージが数百件届けられている。こうしたソーシャルメディアはほとんどのユーザーが20代と30代で、これまでは文氏への政治的な支持を表明する場となっていた。

3日の北朝鮮の核実験前に実施され、4日に結果が公表された世論調査によると、文氏の支持率は1週間前より0.8%ポイント低下の73.1%。特に20代の支持率は85%と世代別で最高だった。

一方、韓国の保守系野党は、文政権が北朝鮮に抱いている期待は非現実的で韓国を同盟諸国から孤立させていると指摘。自由韓国党のある幹部は4日、「北朝鮮が挑発を続けているにもかかわらず、文政権が融和的態度で対話を模索している間に、われわれは核の人質になってしまった」と攻撃した。

東国大学のKim Jun-seok教授(政治外交)は、北朝鮮は韓国を話し合いの相手とは決して考えていないので、文氏の対話政策が行き詰まるのは必然だったと冷ややかだ。「北朝鮮が望んでいるのは米国との対話に尽きる」(同教授)という。

(Heekyong Yang、Jack Kim記者)

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