[オスロ 4日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は4日、主要政策金利を予想通り25ベーシスポイント(bp)引き上げ3.25%とした。6月に追加利上げする公算が大きく、通貨安が続けば一段の引き締めもあり得ると表明した。
ロイター調査では26人のエコノミスト全員が25bpの利上げを予想し、1人を除いて6月に3.5%へ引き上げるとの見方を示していた。
中銀は通貨安に対処するためにさらに利上げする可能性があるとの見解を示した。
バーチェ中銀総裁は声明で「(ノルウェー)クローネが予想よりも弱いままだったり経済における圧力が続いたりすれば、従来の想定よりも高い政策金利が必要になる可能性がある」と指摘した。
利上げ発表を受けてクローネは一時下落したがすぐに値を戻し、対ユーロで0.6%高の11.81クローネとなった。
ノルデア・マーケッツは顧客向けメモで「政策金利のピークは3.75%と予想しているが、4%になる可能性がますます高まっている」との見方を示した。
ノルウェークローネは今年、主要通貨の中で最もパフォーマンスの悪い通貨の一つで、輸入価格の上昇により高インフレに拍車をかけている。
中銀は消費者物価の上昇を抑えるために利上げが必要と指摘した。
「ノルウェー経済の成長は鈍化しているが活動は依然として高水準だ。労働市場は引き締まっており、2023年の賃金上昇率は昨年より高くなる」と予想した。「今後の政策金利の行方は経済情勢次第となる」とした。
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