[サンフランシスコ 21日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは、最先端半導体製品を米国の対中輸出規制に抵触せず中国に輸出できるよう再構成したと発表した。
米規制当局が昨年導入した輸出規制によって、エヌビディアは最先端半導体の「A100」と「H100」を中国向けに輸出できなくなっていた。 両製品とも「チャットGPT」のような生成AI(人工知能)技術の開発に不可欠とされている。
ロイターは昨年11月に、同社がA100の能力を下げて中国に輸出可能な「A800」を設計したと報じていた。
エヌビディアは21日、H100の輸出可能版も開発したと発表。広報担当によると、中国IT(情報技術)大手のアリババ・グループや百度(バイドゥ)、騰訊控股(テンセント)のそれぞれのクラウド部門に採用されたという。
ジェンセン・フアン最高経営責任者(CEO)は記者団に、大規模言語モデルを構築したり「生成AI革命」に乗ろうとしている若いスタートアップ企業は、エヌビディアのAIに基づく「素晴らしいクラウド能力」をアリババ、テンセント、百度に期待できると強調した。
中国の半導体業界筋は、H800は半導体間のデータ移送速度をH100の約半分に減らしたと語った。
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