[24日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアが24日に発表した第2・四半期の売上高予想は110億ドルを挟んで上下2%と、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の71億5000万ドルを大幅に上回った。
生成AI(人工知能)などAI向け半導体の需要急増に対応するため供給を強化していると明らかにした。
株価は引け後の時間外取引で28%急伸し、過去最高値の391.50ドルを付けた。時価総額は約2000億ドル増え、9500億ドルを超えた。AIブームを反映し、米上場企業の時価総額で5位となっている。
ジェンセン・フアン最高経営責任者(CEO)はロイターのインタビューで、同社の最新AI用半導体は昨年8月に本格生産を開始していたため、対話型AIアプリの人気に火が付いた後も対応の余地が多少あったと説明。
今年1月に急激な需要増があり、「追加の発注を強いられた。年後半に向けて大幅に調達を増やした」と明らかにした。
エドワード・ジョーンズのアナリスト、ローガン・パーク氏は「生成AIのゴールドラッシュが起きているため、今年の残りもエヌビディア製半導体の需要が喚起されるだろう」と分析した。
第1・四半期(4月30日まで)の調整後売上高は71億9000万ドル。市場予想は65億2000万ドルだった。
データセンター向け半導体の売上高は42億8000万ドルと、ファクトセットがまとめたアナリスト予想の38億9000万ドルを上回った。
ゲーム向け半導体の売上高は22億4000万ドルと、アナリスト予想の19億7000万ドルを上回った。
純利益は20億4000万ドル(1株当たり0.82ドル)と、前年同期の16億2000万ドル(同0.64ドル)から増加。一時項目を除いた1株利益は1.09ドルと予想の0.92ドルを上回った。
フアンCEOは、IT大手に匹敵するAI技術を持つことを望む大企業に対しては、AI用半導体よりもAIスーパーコンピューターを丸ごと提供する方向にシフトしつつあると語った。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」