[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対して年初来高値を更新した。米国での利上げ継続やインフレ加速が押し上げ要因になるとの見方からドルが買われた。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは一時92.974まで上げ、昨年12月以来の高値を付けた。直近では0.2%高の92.792。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータを基にロイターが算出したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組(5月1日までの週)によると、ドルの売り越しは7週間ぶりの低水準となった。
一部のアナリストは、2週間にわたるドル上昇を警戒。ゲイン・キャピタルの調査部門責任者、ジェームズ・チェン氏は「節目節目でインフレ加速や金利上昇に関する市場の期待の大部分はすでにドルに織り込まれてきた。上向きの勢いは大きすぎるかもしれない」と述べた。
4日発表の米雇用統計は雇用や賃金上昇の伸びが予想を下回ったが、トレーダーは米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しを変更していない。
BKアセットマネジメントのマネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「指標はなお拡大経済的で、緩やかだが前向きな成長を示している」とし、対照的に7日発表のユーロ圏のニュースは消費支出が鈍化する中で不安感を増したとの見方を示した。
この日はドイツの3月鉱工業受注指数が予想を下回ったほか、5月ユーロ圏投資家センチメント指数が2017年2月以来の低水準となった。これを受け、ユーロ/ドルEUR=は今年初めて1.19ドル割れ。一時4カ月超ぶりの安値となる1.1896ドルを付け、その後0.3%安の1.1924ドルで推移した。
ポンドGBP=D3は0.27%安の1.3562ドル。前週付けた4カ月ぶり安値の1.3487ドルからは戻している。この日の英金融市場はバンクホリデーのため休場。
ドル/円 NY終値 109.08/109.11
始値 109.27
高値 109.39
安値 109.00
ユーロ/ドル NY終値 1.1920/1.1924
始値 1.1917
高値 1.1938
安値 1.1898
表はロイターデータに基づいています