[ニューヨーク 31日 ロイター] - ニューヨーク外為市場は、ドルが対主要通貨バスケットで、前年比9%超上昇して、年内最後の取引を終えた。薄商いの中、運用資産を調整する動きが出て、ドルを押し上げた。
この日の取引で、ドルの主要6通貨.DXYに対するドル指数は一時、約1週間ぶり高値の98.750をつけた。月間では1.5%下落した。
ドルは対ユーロEUR=で前年比約10%高と、2年連続で上昇した。この日は、ユーロは対ドルで約1週間ぶり安値の1.08530ドルをつける場面があった。
みずほ銀行の通貨ストラテジスト、シリーン・ハラジュリ氏は「運用資産を調整する動きが間違いなく、(この日の)ドル高に関係している」と話した。
ドルは対円JPY=で前年比0.4%高と、4年連続で上昇した。ただ、この日の取引では、約2カ月ぶり安値の120.005円をつけた。12月のシカゴ地区購買部協会景気指数が予想に届かず、安全資産とされる円が買われた。
今年のドル高の背景には、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始や、日銀、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和政策が、ドルを引き続き下支えするとの市場期待があった。
アナリストらは、金融政策の方向性の違いが引き続き、少なくとも2016年第1・四半期にかけての注目点と話す。
ウェストパックのシニア通貨ストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏は「FRBが3月に2回目の利上げを行う可能性があるが、完全には織り込まれていない。このことが、ドルを新たに下支えするだろう」と分析した。
ドルはスイスフランCHF=EBSに対して1.3%高の1.00150フラン。一時、約3週間ぶり高値の1.00240フランをつける場面もあった。年間では0.7%高と、2年連続で上昇した。
ドル/円 NY時間終値 120.19/120.21
前営業日終値 120.47
ユーロ/ドル NY時間終値 1.0863/1.0866
前営業日終値 1.0930
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