[ニューヨーク 18日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ポンドが対ドルで急伸し、一時半年以上ぶりの高値を付けた。英国のメイ首相が総選挙を前倒しで実施する意向を表明したことで、与党が勝利して欧州連合(EU)離脱交渉を行う政権の基盤が強固になるとの見方が広がった。
米国債利回りの低下などを背景にドルは主要通貨に対して全面安となった。
終盤のポンド/ドルGBP=は2.19%高の1.2836ドル、ドル/円JPY=は0.35%安の108.51円、ユーロ/ドルEUR=は0.82%高の1.0727ドルだった。
メイ氏は6月8日に総選挙を行う方針を示し、ブレグジット(EU離脱)計画への国内の支持をさらに高めてEUに対する交渉力を強める必要があると説明した。
クレディ・スイス(ニューヨーク)のFXストラテジスト、アルビス・マリノ氏は総選挙の前倒しについて「ブレグジットに向けて英国の政治をより安定化させる動きで、それ自体は好ましい材料だと市場で解釈されている」と述べた。
ポンド/ドルは昨年12月の高値1.2774ドルを突破すると買いに弾みがつき、昨年10月初め以来の高値となる1.2904ドルまで上昇する場面があった。
この日は、フランス大統領選第1回投票や北朝鮮情勢を巡る不透明感から米国債利回りが低下し、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.76%安の99.531となった。一方、安全通貨とされる円は買われた。3月の米製造業生産が予想外のマイナスとなったこともドルを圧迫した。
ゴールドマン・サックスは、トランプ米大統領によるドル高懸念発言などを理由にドルの買い持ち推奨を撤回した。
ドル/円 NY終値 108.40/108.45
始値 108.81
高値 108.99
安値 108.32
ユーロ/ドル NY終値 1.0732/1.0735
始値 1.0663
高値 1.0736
安値 1.0665
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