[ニューヨーク 19日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨バスケットに対し5週連続で値下がりし、下落期間は2015年5月以来の長さとなった。
米政府機関閉鎖の可能性を巡る懸念がドルを圧迫した。
上院民主党トップのシューマー院内総務はこの日、トランプ大統領と会談し、閉鎖回避に向けた打開策を探った。シューマー氏は一定の前進があったものの、複数の項目でなお合意に至っていないことをほのめかした。
ただ、閉鎖されても影響は軽微との声も聞かれる。オッペンハイマーファンズのポートフォリオ・マネジャーは「経済というより政治的なイベントだ」「こうした状況は前にも経験している」と語った。
米東部時間午後3時26分(日本時間20日午前5時26分)時点で、貿易加重のドル指数は0.06%高の90.591。米国以外の中銀も利上げに踏み切るとの見方からドルが売られ、今週は2014年12月以来の安値水準をつける場面もあった。
ユーロは対ドルで0.06%安の1.2230ドル。17日につけた3年ぶり高値(1.2323ドル)を下回った。欧州中央銀行(ECB)の理事会を来週に控え、週間では5週連続で上昇した。
ドルは対円で0.41%安の110.64円。17日につけた4カ月ぶり安値(110.19円)を上回る水準だ。ただ、米10年債利回りが2014年9月以来の水準に上昇したものの、ドルの勢いはすでに薄れつつある。
UBSウェルスマネジメントのアナリストらはメモで「日銀のハト派色が薄まる見通しに市場はより敏感になっており、ドル/円を圧迫しつつある」と指摘。政策姿勢をよりはっきりと見極めようと、来週の日銀金融政策決定会合を注視しているとした。
同アナリストらは「現在のところ、イールドカーブ・コントロールをシフトする緊急性を日銀が抱えていると考えていない」と話した。
表はロイターデータに基づいています
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