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NY外為市場=ドル下落、低調な米指標受け積極利上げ観測後退

[ニューヨーク 23日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落。朝方発表された8月の米総合購買担当者景気指数(PMI)が2年3カ月ぶりの低水準となったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げを継続するという観測が後退した。

終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落。7月17日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.376%安の108.58。一時109.27と、20年ぶりの高値を更新した7月中旬以来の高値を付ける場面もあった。

米S&Pグローバルが23日に発表した8月のPMI速報値は45と、7月改定値の47.7から低下し、2020年5月以来の低水準となった。インフレや金融情勢の引き締まりを背景に需要が軟化し、サービス部門が特に低調だった。

オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「予想を大きく下回る製造・サービス業PMIは米経済の堅調さを巡る懸念を高め、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が引き締めペース減速に傾く可能性があるという見方を支えた」と述べた。

トレーダーは現時点で、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%ポイント利上げの確率を47.5%、0.75%ポイント利上げを52.5%と予想している。

市場はパウエル議長が26日に行う経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)での講演を注視している。フォレックス・ドット・コムとシティ・インデックスのグローバルリサーチ主任マット・ウェラー氏は、インフレがなお高水準で推移する中、パウエル議長がかなりタカ派的な金融政策見通しを示す公算が大きく、9月の0.75%ポイント利上げ観測が高まる可能性があるという見通しを示した。

ユーロ/ドルは0.19%高の0.99625ドル。エネルギー危機がインフレをあおり続けるという懸念が再燃する中、ユーロは一時20年ぶりの安値となる0.99005ドルに沈んだ。

8月のユーロ圏PMI速報値は49.2と、2カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回り、21年2月以来の低水準となった。

ポンドは20年3月以来の安値を付けた後切り返し、終盤は0.49%高の1.18255ドル。

人民元は1ドル=6.853元と、約2年ぶり安値を付けた。 中国人民銀行(中央銀行)が景気下支えに向け、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を引き下げたことが背景にある。

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