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NY外為市場=円、対ドルで32年ぶり安値 介入警戒感高まる

[ニューヨーク 14日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが一時148.86円まで上昇し、32年ぶり高値を更新した。市場では政府・日銀の円安阻止に向けた介入に対する警戒が高まっている。

ニューヨーク外為市場では、ドルが一時148.86円まで上昇し、32年ぶり高値を更新した。市場では政府・日銀の円安阻止に向けた介入に対する警戒が高まっている。(2022年 ロイター/Shohei Miyano))

終盤の取引でドル/円は1%高の148.67円。政府・日銀は先月、1998年初めてとなる外国為替市場への介入を実施。鈴木俊一財務相は13日、ワシントンで開かれた20カ国地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の会見で、為替相場の動きについてはコメントしないとしながらも、過度な変動には適切な対応とりたいと述べた。

キャピタル・エコノミクスのシニアマーケットエコノミスト、ジョナサン・ピーターセン氏は「米国債利回りが低下するとの見通しを踏まえると、それほど遠くない将来に円に対する下落圧力は軽減するとの見方を変えていない」とし、「円は年末までに対ドルで上昇すると予想している数少ない主要通貨だ」と述べた。

市場のボラティリティーが高まる中、安全資産としてのドルに引き続き資金が流入し、主要6通貨に対するドル指数は0.6%高の113.25。

英ポンドはトラス首相がクワーテング財務相を解任すると同時に、法人税減税策の撤回を表明したことを受け急落し、終盤の取引で1.5%安の1.1166ドル。

大型減税策を柱とする経済対策で金融市場に混乱が広がったことでイングランド銀行(英中央銀行)が対応せざるを得なくなるなど、就任から37日しか経っていないトラス首相は苦境に立たされている。

ラボバンク(ロンドン)の外為戦略責任者、ジェーン・フォーリー氏は「トラス首相の減税撤回や英中銀の介入が投資家を安心させるのに十分だったか、向こう数日間で明らかになる」と述べた。

ユーロは対ドルで0.6%安の0.9716ドル。対英ポンドでは0.9%上昇した。

この日に発表された米経済指標はいずれも、連邦準備理事会(FRB)が来月の会合で0.75%ポイントの利上げを決定するとの見通しを裏付けるもの。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は 「FRBは12月の会合でも0.75%ポイントの利上げを決定するかが焦点になっているが、この日の小売売上高と前日発表の消費者物価指数(CPI)で、その可能性が高まった」と指摘。その結果「ドルの優位性が強まっている」と述べた。

ドル/円 NY終値 148.74/148.76

始値 147.67

高値 148.86

安値 147.65

ユーロ/ドル NY終値 0.9719/0.9723

始値 0.9734

高値 0.9799

安値 0.9709

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