ＮＹ外為市場＝ドル上昇、クレディ・スイス巡る懸念で

［ニューヨーク／ロンドン　１５日　ロイター］ - 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。スイスの金融大手クレディ・スイス が財務報告に関する内部統制に「重大な弱点」があることを確認したと明らかにし、本格的かつ世界的な銀行危機に発展するかもしれないとの投資家の懸念が再燃したことで、安全資産に資金が流入した。

クレディ・スイスを巡る懸念を背景に欧州の銀行株指数は６．９％安と１日の下落幅としては約１３カ月ぶりの大きさとなったほか、欧米国債利回りが大幅に低下した。

ＣＩＢＣキャピタル・マーケッツの北米ＦＸ戦略主任ビパン・ライ氏は「クレディ・スイスを巡る懸念は本格的で世界的な銀行の問題に発展するかどうかだ」と指摘。中銀は金融引き締めとその波及的な影響との板挟みになっていると述べた。

ドル指数は０．９２５％高。ユーロ／ドルは１．４２％安の１．０５８ドル。

ドルは対スイスフランで１．９４％上昇。ポンド／ドルは０．８３％安の１．２０５７ドルとなった。

日本円は０．７２％高の１ドル＝１３３．２４円

ウィズダムツリーの債券戦略責任者、ケビン・フラナガン氏はきょうの値動きについて質への逃避と利上げ期待の再評価という「２つの側面がある」とし、「米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が何をするのかに対する市場の織り込みが劇的に変化し、それが実際の買いと結びついている」とした。

ドル／円　ＮＹ終値 133.40/133.43

始値 133.59

高値 133.84

安値 132.22

ユーロ／ドル　ＮＹ終値 1.0575/1.0579

始値 1.0625

高値 1.0629

安値 1.0517