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NY外為市場=ドル下落、ECBの大幅利上げ受け

[ニューヨーク/ロンドン 16日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが対ユーロで下落。欧州中央銀行(ECB)が16日の理事会で、最近の金融市場での混乱にもかかわらず、計画通り大幅利上げに踏み切ったことに反応した。

ニューヨーク外為市場ではドルが対ユーロで下落。昨年7月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

ECBは世界的な銀行危機への懸念が高まる中でもインフレ対応を優先させ、0.5%ポイントの大幅利上げを決定した。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのチーフエコノミスト、シモーナ・モクタ氏は、米シリコンバレー銀行の破綻やスイスの金融大手クレディ・スイスの経営不安が高まる中で、「ECBが利上げに動かなければ、何を隠しているのではないかという憶測が飛び交い、より大きなパニックを招く結果となっただろう」という見方を示した。

ECBの決定に伴い、米連邦準備理事会(FRB)が来週の会合で0.25%ポイントの利上げを決定するという観測も強まった。

ナットウエスト・マーケッツのG10FX戦略責任者ブライアン・デインジャーフィールド氏は、「市場の不確実性に直面しつつも、先に示唆したガイダンスに沿い、ECBがインフレに関する責務に主導されタカ派的な決定をしたことで、FRBも同様の行動を取る可能性があるという見方が市場で広がった」と述べた。

CMEのフェドウォッチによると、市場が織り込む21━22日の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%ポイント利上げの確率は80.5%。

ユーロ/ドルはECBの決定を受けて0.25%下落したものの、その後上げに転じ、終盤は0.38%高の1.0615ドル。

主要通貨に対するドル指数は0.258%安。

クレディ・スイスがスイス国立銀行(中央銀行)から最大500億スイスフラン(540億ドル)を借り入れる選択肢を行使し、流動性を強化するための「断固とした措置」を取ると発表したことが材料視され、為替やその市場は16日、落ち着きを取り戻した。

スイスフランは上昇し、ドルは一時1%超安の0.9232フランを付ける場面もあった。

円は対ドルで0.04%安の1ドル=133.47円。

ポンド/ドルは0.46%高の1.212ドル。

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