[ニューヨーク 24日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨バスケットに対し2カ月ぶり高値を更新。米経済の底堅さを示す最近の指標が追い風となったほか、膠着する米債務上限協議への懸念から、逃避先としてのドルへの投資妙味が高まった。
コンベラのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は、最近の米指標が底堅さを示す中、米連邦準備理事会(FRB)が近く利下げに着手するという観測が後退していると指摘した。
午後に入り公表された5月2─3日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、米連邦準備理事会(FRB)当局者は追加利上げの必要性が「それほど確かではなくなった」との見解で「おおむね同意」したことが分かった。
要旨を受け、CMEグループのFEDウォッチによると、市場が見込む6月会合での利上げ確率は35.3%に小幅上昇した。
主要通貨に対するドル指数は一時103.91と、3月20日以来の高値を付けた。終盤は0.319%高の103.86。
ポンド/ドルは一時5週間ぶりの安値となる1.2358ドルを付けた。その後は0.42%安。ポンドは対ユーロでも0.26%下落した。
英国立統計局(ONS)が24日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で8.7%の上昇となり、事前の予想ほどには鈍化しなかった。コアインフレ率は31年ぶりの水準に上昇した。
ニュージーランドドルは対米ドルで2.3%安の0.61040米ドル。
ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は24日、政策金利のオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を25ベーシスポイント(bp)引き上げて5.5%とした。この水準が政策金利の最終到達水準との予想を据え置き、利上げ打ち止めを示唆した。
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