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NY外為市場=ドル小幅安、市場の注目はFOMCに

 (文章の後に表を入れています)
    [ニューヨーク 10日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為
市場では、ドル指数が小幅安。米インフレ指標と欧州中央銀行(ECB
)理事会の声明を受け、プラス圏とマイナス圏を交互に行き交う展開と
なった。投資家は来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目して
いる。
    欧州中央銀行(ECB)は10日、ユーロ圏経済が再び活気を取り
戻し始めているとして、今年の域内総生産(GDP)と物価の見通しを
上方修正。一方で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規
模を予想通りに現行水準に維持することを決定した。[nL3
N2NS3DV]
    また、米労働省が10日に発表した6月5日までの1週間の新規失
業保険申請件数(季節調整済み)は37万6000件と、前週の38万
5000件から改善し、2020年3月半ばの新型コロナウイルスのパ
ンデミック(世界的大流行)発生以降で最低水準となった。[nL3N2NS3K
5]
    5月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は、前年同月比
5.0%上昇し、2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びを記
録した。
    トルコリラなど新興国通貨がより顕著に反応した一方、ドルを取引
するトレーダーはすでに来週のFOMCを注視しているという。
    アムンディの債券・通貨戦略担当ディレクター、パレッシュ・ ウ
パドヤヤ氏は「次の重要なイベントであるFOMCを見据え、ドルの取
引は手控えられている。テーパリング(量的緩和縮小)を巡る討議が始
まるかもしれないという見方がドルを支える可能性がある」と指摘。き
ょう発表された米インフレ指標は、インフレ圧力は一過性というFRB
の姿勢を裏付けるものと捉えているが、「多くの投資家は値動きに巻き
込まれることを恐れ、様子見を堅持するかもしれない」と述べた。
    ドル指数は心理的節目の90近辺で小動き。終盤は0.08
%安の90.0670。ユーロ/ドルは0.05%安の1.
2172ドル。
    シリコンバレー・バンクのシニア外為トレーダー、ミン・トラン氏
は「全体的にややドル安傾向なのは堅調な米経済成長だけが理由ではな
く、他の多くの経済も回復しているためだ。世界全体の成長が楽観視さ
れれば、一般的にはリスクオン地合いとなり、ドルよりも他の通貨が選
好される」と述べた。
    ドイツ銀行の通貨ボラティリティー指数は2020年2
月以来の低水準となった。
    暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが0.4%高
の3万6563ドル。

     ドル/円 NY午後4時  109.30/109.33
                      始値         109.46
                      高値         109.79
                      安値         109.32
 ユーロ/ドル NY午後4時  1.2170/1.2171
                      始値         1.2167
                      高値         1.2193
                      安値         1.2144
 

    
 (表はリフィニティブデータに基づいています)
 
 
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