[ニューヨーク 30日 ロイター] - ドル/円 NY午後 108.58/108.61 3時 始値 108.60 高値 108.69 安値 108.46 ユーロ/ドル NY 1.1155/1.1159 午後3時 始値 1.1144 高値 1.1160 安値 1.1139 ニューヨーク外為市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる中、 ドルは狭いレンジ内ので動きに終始した。 連邦準備理事会(FRB)はこの日から2日間の日程で開いているFOMCで25ベ ーシスポイント(bp)の利下げを決定するとの見方が大勢となっている。クレディ・ス イス(ニューヨーク)の外為戦略グローバル責任者、シャハブ・ジャリヌース氏は「明日 終了するFOMCに市場は釘付けになっている」と指摘 利下げは1回限りのものになる のか、それとも利下げサイクルが開始されるのか、FRBが発するガイダンスが注目され ている。 ユーロ/ドルは前週に付けた26カ月ぶり安値の1.110ドルを上回る水準 で安定化。ただFRBが明日、予想通りに利下げを決定すればユーロは対ドルで下落する 可能性がある。 ウエスタン・ユニオン・ビジネスソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー ・マニンボ氏は「米FRBによる利下げは世界的な向かい風に対する一種の保険と考えら れるのに対し、欧州中央銀行(ECB)は必要に迫られて利下げを行う」と指摘。このた め「欧米の金融政策による(外為相場への)影響で、ユーロが対ドルで軟調となる公算が 大きい」と述べた。 この日の外為市場で最も大きく動いたのは英ポンド 。アジア取引時間帯に1 .212ドルと、28カ月ぶりの安値を更新した。 英国が10月31日に合意なしに欧州連合(EU)から離脱する可能性への警戒感が 広がる中、ニューヨーク取引時間の終盤では0.44%安の1.216ドルで推移。対ユ ーロでも0.52%安の91.66ペンスとなっている。対ユーロでは91.88ペンス まで下落し、2年ぶり安値を更新した。 クレディ・スイスのジャリヌース氏は「ジョンソン首相はEU首脳が考えを改めない 限り会談を行うことに消極的であるとの見方が重要視されている。こうした見方はほんの 1週間前と比べても一段と強硬なものだ」と述べた。 円は対ドルで0.16%高の108.62円。日銀は29─30日に開いた金 融政策決定会合で、現行の金融政策維持を賛成多数で決めた。ジャリヌース 氏は日銀の金融政策決定会合について、声明の文言に若干の変更はあったものの、特に目 新しいものはなかったと指摘。「日銀はFRBとECBの出方を待っている」との見方を 示した。 (表はリフィニティブデータに基づいています)