[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では
、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長のタカ派的な議会証言を
受け、ドル指数が3カ月ぶり高値を付けた。
パウエル議長は上院銀行委員会で行った半期に一度の議会証言で「
最新の経済データは予想以上に強く、最終的な金利水準が従来の予想よ
りも高くなる可能性が高いことを示唆している」とし、「データ全体が
引き締めペースの加速を正当化すれば、利上げペースを加速させる用意
がある」と表明。利上げ幅をこれまで見込まれていた0.25%ポイン
トから拡大する可能性を示唆した。
インディペンデント・アドバイザー・アライアンス(ノースカロラ
イナ州シャーロット)の最高投資責任者(CIO)、クリス・ザカレリ
氏は「パウエル議長は最終的な金利水準は高くなると明確に語った」と
し、「こうしたことは予想されてはいたが、完全に織り込まれていなか
った」と述べた。
フェデラルファンド(FF)金利先物は、FRBが21─22日の
連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利
上げを行う確率が約60%であることを示す水準にある。パウエル議長
の証言前は約22%だった。
市場は、今月の会合で発表されるFOMCメンバーのドット・プロ
ット(政策金利予測)に注目。フォレックスライブ(トロント)のチー
フ為替アナリスト、アダム・バトン氏は、FRBのターミナルレート(
政策金利の最終到達点)の手がかりを得ようとドットプロットが注目さ
れていると述べた。
10日に発表される2月の雇用統計も注目されている。
主要6通貨に対するドル指数は一時1.3%高の105.6
5と、昨年12月6日以来の高値を更新した。
ユーロは1.28%安の1.0548ドル。
ドルは対円
で約0.9%高の137.17円と、昨年1
2月20日以来の高値を付けた。
英ポンドは1.68%安の1.1824ドル。一時は1
.1822ドルと、昨年11月21日以来の安値を付けた。
豪ドルは2.24%安の0.6582米ドルと、昨年11
月11日以来の安値を更新。オーストラリア準備銀行(中央銀行)は政
策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント(bp
)引き上げ、約10年ぶりの高水準となる3.60%としたが、利上げ
サイクルが終わりに近づいている可能性を示唆した。
ドル/円 NY午 137.13/137.16
後4時
始値 136.04
高値 137.19
安値 136.05
ユーロ/ドル N 1.0549/1.0553
Y午後4時
始値 1.0655
高値 1.0671
安値 1.0547
(表はリフィニティブデータに基づいています)
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