[ニューヨーク 2日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが当初の下げから切り返し上昇した。8月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が15万1000人増と、伸びは市場予想の18万人増に届かなかったが、それでも米連邦準備理事会(FRB)は向こう数カ月に利上げに踏み切る公算が大きいとの見方がドルを支援した。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略グローバル責任者、マーク・チャンドラー氏は、先週のFRB正副議長の発言で利上げ観測が高まる中で、「雇用統計はFRBに関する市場の見方を変更するほど弱くなかった」と述べた。
12月利上げが最も有力視されているが、一部では今月の利上げもあり得るとの見方が出ている。
ゴールドマン・サックスのエコノミストはこの日、9月利上げの確率を55%に引き上げた。15万1000人増の伸びは、失業率を今後一定に保つのに十分とFRB当局者が通常考える水準を上回っているためと説明している。
CMEのフェドウォッチによると、短期金利先物相場が織り込む9月の利上げ確率は24%で横ばい。12月までの利上げの確率は57%となっている。
米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は同日、米経済は現在より大幅に高い金利水準を正当化するほど力強いようだとの認識を示した。
ドル/円JPY=は0.71%高の104.27円。一時は7月29日以来の高値となる104.31円まで買われた。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.21%上昇の95.667。
市場は来週の欧州中央銀行(ECB)理事会、月内に開催される日銀の金融政策会合に注目している。
HSBCの為替戦略責任者(米国)のドラギ・マハー氏は「今月のリスクは、日銀が期待外れに終わって円が上昇することだ」と話す。
ドル/円 NY終値 103.97/104.01
始値 103.58
高値 104.31
安値 102.81
ユーロ/ドル NY終値 1.1153/1.1159
始値 1.1183
高値 1.1251
安値 1.1151
*レート表を追加して再送します。
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