June 7, 2018 / 10:29 PM / 4 months ago

NY市場サマリー(7日)

[8日 ロイター] - <為替> ユーロが対ドルで3週間ぶりの高値を付けた。欧州中央銀行(ECB)が来週の理事会で債券買い入れ策の年内終了を示す可能性があるとの観測が出ていることが背景。

ECBのプラート専務理事は6日、ECBはインフレが目標に向けて上昇していくことへの自信を深めており、来週の理事会で債券買い入れ策を年内に終了させるかどうか討議すると発言。このほかECBの債券買い入れ策については、ワイトマン独連銀総裁が年末までに終了されるとの予想は現実的であると指摘、クノット・オランダ中銀総裁も量的緩和策を継続する理由はないとの見解を示している。

こうした中、ユーロ/ドルEUR=はこの日の取引で1.1840ドルと、5月17日以来の高値を更新。終盤の取引では0.3%高の1.1812ドルとなっている。

一部市場関係者は、ECB当局者の一連の発言は、来週14日の理事会でECBが債券買い入れ策を巡る決定を行うことを示唆しているとの見方を示している。

キャピタル・エコノミクスはリサーチノートで「近く何らかの政策が発表されるとの観測をECBが否定したい場合、現時点ですでにこうした市場の反応は正当化できないとのメッセージを発しているはずだ」と指摘。すべてを勘案すると、ECBは来週の理事会で量的緩和策について何らかの発表を行うと予想されるとしている。

一方、ECBは今回は理事会では討議開始にとどめ、決定は7月の理事会に持ち越すとの見方も出ている。BNPパリバの外為ストラテジスト、サム・リントン・ブラウン氏は「経済成長が第2・四半期は軟調だった第1・四半期から回復したとの新たな確証が得られるまで、ECBは量的緩和を巡る具体的なガイダンスを発表しない」との見方を示した。

ユーロが対ドルで上昇したことで、主要6通貨に対するドル指数.DXYは3週間ぶりの水準に低下。終盤の取引では0.3%低下の93.369となっている。

市場では、カナダのシャルルボアで8日から開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、貿易を巡り強硬姿勢を崩さない構えを示しているトランプ米大統領が他の首脳と衝突するのではないかとの懸念が出ている。テンパス・コンサルティング(ワシントン)のシニア外為トレーダー、フアン・ペレス氏は「米政権の通商政策により企業信頼感が損なわれる可能性があるため、エコノミストの間で懸念材料となっている」と述べた。

<債券> 荒い展開の中で米国債利回りが低下した。世界的な貿易を巡る懸念のほか、新興国市場で売りがかさんでいることなどを背景に、安全資産としての米国債に対する需要が急増したことが背景。

30年債US30YT=RR利回りは一時3.043%と、4日ぶりの水準に低下。午後の取引では前日終盤から6ベーシスポイント(bp)低下の3.070%となっている。

米政府は前週、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対しても鉄鋼とアルミニウムの輸入関税を適用すると発表。カナダのシャルルボアで8日から開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前にトランプ米大統領は強硬姿勢を崩さない構えを示している。

スタンダード・チャータード(ニューヨーク)のグローバルマクロストラテジスト、イリヤ・ゴフシュテイン氏は「貿易を巡る緊張は再び高まっており、昨年から指摘されていた世界同時経済成長はやや弱体化した」と指摘。市場ではトランプ氏が強硬姿勢を維持していることで世界的な経済成長が阻害されるとの懸念が出ている。

欧州中央銀行(ECB)が来週の理事会で債券買い入れ策について決定する可能性があるとの見方も出ているが、市場では貿易を巡る懸念の方が強く意識された。

米連邦準備理事会(FRB)が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1.75─2.00%に引き上げるとの予想が大勢となる中、市場ではFRBが年内あと何回の利上げを実施するかについて手掛かりを示すかどうかが注目されている。

米10年債US10YT=RR利回りは、一時2.994%と約2週間ぶりの高水準に接近したが、午後に入って4日ぶり低水準となる2.884%に低下。終盤の取引では4.5bp低下の2.930%となった。

市場関係者は、今週は高利回りの社債の発行がかさんでいることも国債利回りに影響していると指摘。トムソン・ロイター傘下のIFRによると、投資適格級の社債発行は今週これまでに約331億5000万ドルに達している。

また米財務省はこの日、来週は総額680億ドルの国債入札を実施すると発表した。

<株式> ナスダック総合とS&P総合500が反落。世界の貿易摩擦が注目され、米欧中銀の政策決定会合を来週に控える中、慎重な取引となった。

8─9日にカナダで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、トランプ米大統領は通商問題で強硬姿勢を崩さない構えを示しており、米国と主要貿易相手国との摩擦への懸念から、7日の債券市場では米国債価格が上昇した。

プルデンシャル・フィナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は、「G7会合は歴史的に市場への影響はニュートラルだが、今回は警戒感が漂っている」と述べた。また、来週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)と欧州中央銀行(ECB)理事会も市場の方向性を大きく左右するとの見方を示した。

FOMCでは利上げが決定されるとの見方が大勢だが、市場は今年の利上げ回数が4回になるかどうかを示すシグナルに注目している。

この日は前日まで3日連続で終値での最高値を更新していたナスダック総合.IXICが反落。アナリストの間では、利食い売りが出た可能性があるとの声も聞かれた。

個別ではマイクロソフト(MSFT.O)が1.6%安、フェイスブック(FB.O)が1.7%安。

一方、マクドナルド(MCD.N)は、追加人員削減を計画しているとの報道を受けて4.4%上昇した。

原油高を受けてエネルギー株.SPNYも上昇。ベネズエラの原油輸出が大幅に減少するとの観測や、石油輸出国機構(OPEC)が今月の総会で増産を決定しないかもしれないとの見方を背景に、北海ブレント先物は約2%上昇した。

リスク回避の動きから、主要消費財.SPLRCSや公益.SPLRCU、通信.SPLRCLなどのディフェンシブ銘柄も買われた。

<金先物> 先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)や日米欧の金融政策決定会合など重要イベント を控えて様子見ムードが広がり、おおむね小動きとなった。中心限月8月物の清算値は前 日比1.60ドル(0.12%)高の1オンス=1303.00ドル。

<米原油先物> 供給過剰懸念の後退や対ユーロでのドル安先行などを背景に買われ、反発した。米国産標 準油種WTIの中心限月7月物の清算値は前日比1.22ドル(1.88%)高の1バレル=65.95ドル。8月物は1.19ドル高の65.89ドルだった。

ロイター通信によると、政治・経済危機の影響で減産が続いているベネズエラでは、原油輸出が1カ月近く遅れている。

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