April 10, 2018 / 10:27 PM / 2 months ago

NY市場サマリー(10日)

[11日 ロイター] - <為替> ドルが対円で上昇し、4営業日ぶり高値を更新。中国の習近平国家主席が年内に一部製品の輸入関税を引き下げる方針を表明したことを受け、米中貿易摩擦を巡る懸念が後退し、安全資産とされる円の投資妙味が薄まった。

習主席はボアオ・アジアフォーラムで演説し、自動車を含む一部製品の輸入関税を年内に引き下げる方針を示したほか、中国経済の開放をさらに進めると表明した。

コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場ストラテジスト、オマー・エシナー氏は「習首席の演説は差し迫っていた貿易戦争を巡る懸念緩和に寄与し、この日の動きを主導した」と語った。

終盤の取引で、ドル/円JPY=は0.38%高の107.16円。

一方、リスク選好度の高まりを背景に、高利回り通貨とされる豪ドルAUD=、ニュージーランドドルNZD=、カナダドルCAD=は対ドルで上昇した。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.23%低下の89.634で、2週間ぶり低水準近辺にとどまった。

朝方発表された3月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.3%上昇と、市場予想の0.1%上昇を上回り、インフレ圧力が高まっている兆候と受け取られたものの、ドル押し上げにはつながらなかった。

市場の注目は11日に発表される3月の米消費者物価指数(CPI)統計にシフトしている。

ユーロ/ドルEUR=は0.28%上昇。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁がロイターのインタビューに対し、債券買い入れ策は年内に終了し、主要政策金利のリファイナンス金利は2回目の金利変更時に引き上げられる可能性があるとの見方を示したことが材料視された。

ただ、ECB報道官がその後、ノボトニー氏が示した金利の道筋はECB理事会の見解を反映するものではないとのコメントを出したことを受け、ユーロは上げ幅を縮小した。

米国による対ロシア制裁措置が引き続き材料視され、ルーブルは続落。ドルはロシアルーブルRUB=に対し3.56%上昇し、2016年12月以来の高値をつけた。

ポンドは対ドルで2週間ぶり高値を更新。イングランド銀行(英中銀)のマカファーティー金融政策委員が、追加利上げを遅らせるべきではないとの見解を示したことを受け、ドル売りポンド買いが強まった。

<債券> 米中貿易戦争に対する懸念が後退したことに加え、3月の米卸売物価指数が上昇したことを受け、国債利回りが上昇した。

中国の習近平国家主席は10日、ボアオ・アジアフォーラムで行った演説で、中国経済の開放をさらに進め、自動車を含む一部製品の輸入関税を年内に引き下げる方針を表明。悪化する米国との貿易摩擦の鎮静化を図ったとみられている。

中国の習主席の発言を受け、リスク選好度が回復。キャンター・フィッツジェラルド(ニューヨーク)の米国債アナリスト、ジャスティン・レデラー氏は「習主席の発言は貿易を巡る緊張を高めるものではなかったため、(米国債)利回りはやや上昇した」としている。

また、米労働省発表の3月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.3%上昇と、市場予想の0.1%を上回って上昇した。

ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の米金利戦略部門責任者、スバドラ・ラジャッパ氏は「11日には3月の消費者物価指数(CPI)が発表されるが、インフレが上昇軌道に乗っているかどうか見極める上で注目されている」としている。

終盤の取引で10年債US10YT=RR利回りは2.802%と、前日終盤の2.789%から上昇。30年債US30YT=RR利回りは3.023%と、3.017%から上昇した。

短期債では2年債US2YT=RR利回りが2.315%と、2.286%から上昇。3年債US3YT=RR利回りは2.444%と、2.419%から上昇した。

年内の米利上げをにらみ、この日もイールドカーブのフラット化が継続。5年債と30年債の利回り格差US5US30=TWEBは38.6ベーシスポイント(bp)と、2011年12月下旬以来の水準に縮小した。

財務省がこの日に実施した300億ドルの3年債入札は最高落札利回りが2.450%、応札倍率は2.85倍。前月の入札では応札倍率は2.94倍だった。BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の金利戦略部門責任者、アーロン・コリ氏は「市場の反応は比較的低調だった」としている。

財務省は11日は210億ドルの10年債(リオープン)入札を実施する。

<株式> 大幅高の展開となり、ダウ平均株価.DJIが428ドル値上がりしたほか、ハイテク株の多いナスダック総合指数.IXICも2%超上昇した。中国の習近平国家主席が自動車を含む一部製品の輸入関税を年内に引き下げる方針を表明したことで、米中貿易摩擦を巡る懸念が後退した。

中国との貿易摩擦の悪影響を特に受けやすい情報技術(IT)株.SPLRCTが、S&P総合500種.SPXを押し上げた。

グラディエント・インベストメンツのポートフォリオ・マネジャーは「(習主席の発言を受け)きょうの取引は『リスクオン』のシグナルを受けた」と述べた。

フェイスブック(FB.O)は4.5%高で、1日の上昇率としては、ほぼ2年ぶりの大きさとなった。同社のザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は米議会の公聴会で証言し、議員から質問を受けた。

エネルギー株指数.SPNYは3.3%上昇。原油相場が1バレル=70ドルを超えたことが背景。S&P総合500種を構成する11主要セクターの中で上昇率が最も大きかった。

一方、金利の動向に左右されやすい公益事業株.SPLRCUと不動産株.SPLRCRは下落した。

3月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.3%上昇と、市場予想の0.1%上昇を上回った。インフレが強まっていることを示唆し、利上げを後押しする可能性がある。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.16対1の比率で上回った。ナスダックでは3.93対1で値上がり銘柄数が多かった。

S&P500構成銘柄をみると、6銘柄が52週高値を更新し、1銘柄が新安値を付けた。ナスダック総合構成銘柄では53銘柄が新高値を、32銘柄が新安値をそれぞれ更新した。

米取引所の合算出来高は71億4000万株。直近20営業日の平均は73億3000万株。

<金先物> 対ユーロでのドル安基調を背景に買われ、3営業日続伸した。中心限月6月物の清算値は、前日比5.80ドル(0.43%)高の1オンス=1345.90ドル。

外国為替市場でドルが対ユーロで軟調に推移したことから、ドル建てで取引される商品 に割安感が生じ、金塊が買われた。また、シリアで化学兵器が使用された疑惑をめぐり、米国が国連安全保障理事会で、独立調査団を新設する決議案を採決するよう要請。場合に よっては米国が再び軍事行動に踏み切る可能性が浮上しているため、地政学的リスクの高まりを懸念した買いも入ったもようだ。

<米原油先物> 米中間の貿易摩擦激化に対する不安が後退したことを背景に買いが加速し、大幅続伸した。米国産標準油種WTI5月物の清算値は前日比2.09ドル(3.30%)高の1バレル=65.51ドルと、中心限月の清算値ベースで3月26日以来約2週間ぶりの高値となった。6月物は2.01ドル高の65.44ドル。

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