November 20, 2018 / 10:17 PM / a month ago

NY市場サマリー(20日)

[20日 ロイター] - <為替> 終盤の取引でドルが上昇。上昇率は2週間ぶりの大きさとなった。世界的な株安の中、安全資産に買いが向かったほか、世界経済の成長鈍化懸念が背景。テンパス・コンサルティングのジョン・ドイル氏は「株価が急落し、ドルは今のところ安全資産買いで上昇している」と指摘した。

米連邦準備理事会(FRB)当局者が世界経済の見通しを巡り慎重な発言をし、FRBが利上げペースを遅らせるか、引き締めサイクルを終了する可能性があると示唆したことを受け、ドルは一時2週間ぶりの安値に下落していた。

午後の取引では、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.7%高の96.858。スコシア・キャピタルの首席為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「投資家が特に対円で大規模なドルロングを維持している中で、FRB見通しに対する市場の疑念が続けば、ドルが下落するリスクは引き続きあるだろう」と述べた。

ユーロは欧州株下落を受けて対ドルで下落。イタリアの銀行株が2年ぶりの安値を付けたほか、欧州連合(EU)とイタリアが予算案を巡り対立を続ける中、イタリア国債が売られた。終盤の取引でユーロEUR=は0.8%安の1.1365ドル。一時は2週間ぶり高値を付けた。

英ポンドGBP=は対ドルで下落したが、対ユーロEURGBPでは上昇した。

仮想通貨市場では、仮想通貨ビットコインBTC=BTSPが一時10%値下がり。4300ドルを割り込み年初来安値を更新。終盤では5.4%安の4516.23ドル。

<債券> 10年債利回りが低下し、7週間ぶりの低水準を付けた。世界的な株安でリスク選好が後退、国債に質への逃避買いが入った。また感謝祭の祝日を控え、ポジションを手仕舞う動きも見られた。株式市場ではアップルの業績懸念などから売りが膨らみ、ダウ平均株価は一時600ドル以上値下がりしたほか、ハイテク株の多いナスダック総合指数も2%を超える下げとなった。供給を巡る懸念から原油先物相場も6%超急落した。

10年債US10YT=RR利回りは一時3.036%に低下し、9月28日以来の低水準。ただその後は3.052%に戻した。22日の感謝祭にかけて流動性が低下するとみられる中、ポジションを手仕舞う動きが出たためという。利回りは今月7日に3.25%を付けて以降、低下傾向にある。2年債US2YT=RR利回りは2.791%。今月8日には2.977%を付けていた。足元では9月18日以来の低水準近辺で推移している。

米債券市場は22日が休場、感謝祭明けの23日は短縮取引となる。

世界経済の減速が懸念される中、投資家らは減速が米利上げの道筋にどのような影響を及ぼすかを見極めようとしている。クラリダFRB副議長は前週「世界的な減速を示唆する証拠はある」とした上で、貿易や資本市場を通じて経済に大きな影響を与えることから、米経済の見通しを考える上で関連する問題だと述べた。またパウエルFRB議長は、米経済が非常に強く、成長は続く可能性が高いとの認識を表明。ただ、住宅セクターの減速の兆しや高水準の企業債務を注視しているとした。

<株式> 続落し、ダウは2%超下げて取引を終えた。原油価格の下落を受けてエネルギー株が売られたほか、ターゲット(TGT.N)やコールズ(KSS.N)など小売銘柄が軟調な決算や業績見通しを嫌気して下落し、景気への懸念が強まった。

主要3指数の終値はナスダックが約7カ月ぶりの安値、ダウとS&Pは10月下旬以来の安値となった。ダウとS&Pは年初来の騰落がマイナスに沈み、ダウは約1%安、S&Pは1.1%安となった。前日はアップル(AAPL.O)やインターネット関連、その他ハイテク株が売られ、長期にわたり強気相場をけん引してきた銘柄を巡り不安が広がった。アップルはこの日も4.8%安となり、5月上旬以来の安値。iPhoneの需要減退を巡る懸念が引き続き重しとなった。

ターゲットは第3・四半期の利益が予想に届かず10.5%急落。オンライン事業への投資拡大や賃金上昇、値下げによる利益率の低下などが響いた。百貨店のコールズも9.2%安。通年の利益見通しが予想を下回ったことを嫌気した。小売各社のさえない見通しは、このところのハイテク株の急落を受けて既に神経質になっていた市場の警戒感を一段と高める結果となった。

セクター別ではエネルギーが下げを主導し、S&Pエネルギー指数.SPNYは3.3%安。米原油先物は6.6%安で取引を終えた。小売指数.SPXRTも2.7%下落した。

この日の米取引所の合算出来高は約90億株と、直近20営業日の平均86億株を上回った。スレートストーン・ウェルスのチーフ投資ストラテジスト、ロバート・パブリク氏は、商いを伴って相場が下落したことについて、売りが近く収束する可能性もあるとの見方を示した。

<金先物> 対ユーロでのドル高進行を背景に割高感から売られ、5営業日ぶりに反落した。中心限月12月物の清算値は前日比4.10ドル(0.33%)安の1オンス=1221.20ドル。

米中「貿易戦争」やイタリア財政不安、英国のEU離脱をめぐる政局混乱などを背景に、外国為替市場ではドルに逃避買いが入り、ドルが対ユーロで上昇。ドル建てで取引される金塊などの商品に割高感が生じ、金が売られた。世界的に株安となる中、債券やドルに資金が流入しやすくなっている。

<米原油先物> 世界的な株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まったことに加え、トランプ米大統領がサウジアラビアとの関係維持を優先する意向を示したことを受けて地政学的リスクが後退し、大幅反落した。この日から中心限月に繰り上がった米国産標準油種WTI1月物の清算値は前日比3.77ドル(6.59%)安の1バレル=53.43ドルと、2017年10月26日以来約1年1カ月ぶりの安値を付けた。2月物は3.75ドル安の53.57ドルだった。

この日はリスクオフムードが広がって世界的な株安となる中、株と並んでリスク資産とされる原油にも売り圧力がかかった。また、米中間の貿易摩擦問題の解消に向けた交渉が難航するのではないかとの懸念が強まる中、両経済大国のエネルギー需要鈍化に対する警戒感も台頭。ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感も相場の下押し要因となったほか、米石油協会(API)と米エネルギー情報局(EIA)の在庫週報発表をこの日夕と翌日午前に控えて米国内の原油在庫が9週連続で増加するとの予想が出ていることも圧迫材料となった。

*株の内容を追加しました。

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