[22日 ロイター] - <為替> 25日の欧州中央銀行(ECB)理事会に注目が集まるなか、ユーロが対ドルで上昇した。
この日は2月8日までの予算を手当てするつなぎ予算案を巡り、民主党のシューマー上院院内総務と共和党のマコネル上院院内総務が合意したが、軟調地合いのドルを持続的に浮揚させる要因にはならなかった。
市場はECBの今後の金融政策動向の手掛かりを得ようと、今週の理事会に注目。ただ関係筋は、経済およびユーロ相場の動向を見極めるためにもっと多くの時間が必要なことから、ECBは債券買い入れ継続の確約を維持するとの見方を示している。
終盤の取引でユーロ/ドルEUR=は0.3%高の1.2257ドル。
市場はまた、22─23日の日銀金融政策決定会合にも注目している。コモンウェルス・フォーリンエクスチェンジ(ワシントン)の首席市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「両中銀は現状維持を表明する公算が非常に大きいが、その場合はドルが若干上向く可能性がある」としている。
主要6通貨に対するドル指数DXYは0.2%安の90.388と、3年ぶりの低水準近辺となっている。
<債券> 米つなぎ予算を巡り議会上院指導部が合意したと伝わったことで、国債利回りが上昇した。
10年債US10YT=RR3年利回りは一時3年半ぶり、2年債US2YR=RR利回りは一時9年ぶりの高水準を付けた。利回りは上昇したものの、変動幅は2年債利回りが2ベーシスポイント(bp)、10年債が4bpと小幅にとどまり、債券市場の動きは抑制されていた。
10年債利回りは一時2.672%と、2014年7月以来の水準に上昇。午後の取引では2.665%に戻したものの、前週末終盤の2.639%はなお上回っている。
2年債利回りは一時2.082%と、2008年9月以来の水準に上昇。その後は2.073%となっている。
<株式> 主要指数が終値での最高値を付けて取引を終えた。
米上院指導部が2月8日までの予算を手当てするつなぎ予算案で合意したことが好感された。合意により、予算案は上下両院で可決される見込みで、閉鎖に追い込まれている政府機関は再開される見通し。
個別銘柄では、米油田サービス大手ハリバートン(HAL.N)が6.4%高。第4・四半期決算は好調な北米事業を追い風に利益が市場予想を大きく上回った。
ナスダック・バイオテクノロジー指数.NBIは3.15%上昇。業界内で相次ぐ合併・買収(M&A)が支援材料となっている。
仏製薬大手サノフィ(SASY.PA)が116億ドルでの買収で合意した米バイオベラティブBIVV.Oは61.89%急伸。バイオベラティブは血友病の治療薬を製造する。
また、米バイオ医薬品のセルジーン(CELG.O)は、抗がん剤開発のジュノ・セラピューティクスJUNO.Oを現金90億ドルで買収すると発表。ジュノは26.83%急伸した。
米動画配信サービス大手ネットフリックス(NFLX.O)は3.23%高で終了。引け後に発表された四半期決算を受け、時間外取引でも株価は上昇している。
<金先物> 米上院でのつなぎ予算をめぐる審議の行方に注目が集まる中、ほぼ横ばいとなった。中心限月2月物の清算値は、前週末比1.20ドル(0.09%)安の1オンス=1331.90ドル。
22日中にも政府閉鎖問題が解消される見通しとなったことから、安寄りしていた株価が反転上昇。投資家のリスク回避姿勢が後退したことから、安全資産とされる金には売り圧力がかかった。また、短期的な見通しから利益確定の売りや持ち高調整の売りも若干出た。
<米原油先物> 対ユーロでのドル安基調を受けた割安感などを背景に買われ、3営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月2月物の清算値は前週末比0.25ドル(0. 39%)高の1バレル=63.62ドル。3月物は0.26ドル高の63.57ドルとな った。