April 11, 2018 / 10:21 PM / 5 months ago

NY市場サマリー(11日)

[12日 ロイター] - <為替> ドルが対円で下落した。米中貿易摩擦を巡る懸念は後退したものの、化学兵器使用の疑いが出ているシリアに対する西側諸国の軍事行動を巡る先行き不透明性が高まっていることでリスク回避の動きが強まり、円に安全買いが入った。

ドル/円JPY=は一時106.65円まで下落。終盤の取引では0.38%安の106.78円となっている。

トランプ米大統領はこの日、シリアでの化学兵器使用疑惑を巡りアサド政権を支持するロシアを批判した上で、「ロシアはシリアに向け飛来する全てのミサイルを撃墜するとしているが、ミサイルは飛んでくるので備えた方が良い。立派で新しくて高性能なミサイルだ」とツイッターに投稿。これを受けリスク回避の動きが強まり、世界的に株価が下落した。

シリコンバレー銀行(カリフォルニア州サンタクララ)のシニア外為トレーダー、ミン・トラン氏は「リスクオフ的な相場展開となる中、円に安全買いが入っている」としている。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは一時89.355と、2週間ぶりの水準に低下。ただ午後に公表された3月20─21日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、メンバー全員が向こう数カ月間に国内景気が底堅さを増し、インフレ率も上昇するとの見方を示していたことが明らかになったこと受け、ドル指数は下げ幅を縮小。終盤の取引では0.04%低下の89.547となっている。

シュワブ・センター・フォー・ファイナンシャル・リサーチ(ニューヨーク)の債券部門責任者、コリン・マーティン氏は「議事要旨はタカ派方向に傾いていた」とし、「FRBは段階的な利上げを継続するとみられ、われわれは年内はあと2回、もしくは3回の利上げが実施されると予想している」と述べた。

朝方発表された3月の米消費者物価(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前年比2.1%上昇し、2017年2月以来の大幅な伸びとなった。

前日発表の3月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.3%上昇、前年比3.0%上昇。前出のシリコンバレー銀行のトラン氏は、「昨日と今日発表のインフレ関連指標はドルの支援要因となった」としている。

シリア問題や追加制裁などで米ロ間の緊張が高まる中、ロシアルーブルRUB=は一時2016年以来の安値に下落した。

<債券> 国債利回りが低下。シリア情勢が緊迫化する中、国債が買われる展開となった。

トランプ大統領は、シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑を巡り、アサド政権を支持するロシアを批判した上で、米国のミサイルが「シリアに向かう」と述べ、ロシアに警告を発した。

アクション・エコノミクス(サンフランシスコ)の国際債券部マネジングディレクター、キム・ルパート氏は「中東で何かが起きるのではないかとの懸念が強まっており、リスクは確実に高まっている」と述べた。

こうしたなか、午後発表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受け、国債利回りは一時的に上昇する場面もみられた。議事要旨では、委員会メンバー全員が向こう数カ月間に国内景気が底堅さを増し、インフレ率も上昇するとみていたことが判明した。

シュワブ金融調査センター(ニューヨーク)のシニア債券調査アナリスト、コリン・マーティン氏は「議事要旨はタカ派に傾いていた。連邦準備理事会(FRB)は緩やかなペースで利上げを継続するだろう」と述べた。

2年物と10年物の国債利回り格差は10年ぶりの水準に縮小するなど、さらにフラット化が進んだ。アナリストらは、インフレの伸びがかなり抑制される中での利上げ継続シナリオが背景にあると分析する。

10年債入札結果がさえなかったことも国債利回りの押し上げ要因となった。210億ドルの10年債入札は、間接入札者の落札比率が53.21%と、2016年11月以来約1年半ぶりの低水準にとどまった。

10年債US10YT=RR利回りは2.7826%と、前日終盤の2.797%から低下。30年債US30YT=RR利回りも前日の3.017%から2.995%に低下した。2年債US2YT=RR利回りは2.311%。前日は2.315%。

経済指標では、3月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.1%下落し、2017年5月以来10カ月ぶりの落ち込みとなった。ガソリンの値下がりが影響した。一方、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.2%上昇。市場予想と一致した。

<株式> 反落。トランプ米大統領がシリアへの軍事介入の可能性を示唆したことを受け、地政学リスクが意識された。また、午後に発表された3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受け、利上げペース加速を巡る懸念が強まった。

米中の貿易摩擦を巡る懸念の後退を背景に、9日と10日は上昇していた。

トランプ米大統領は11日、シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑を巡り、アサド政権を支持するロシアを批判した上で、米国のミサイルが「シリアに向かう」と述べ、ロシアに警告した。

緊張の高まりを受け原油価格が上昇し、エネルギー株.SPNYは1%高。ただリスクオフのセンチメントが米国債利回りUS10YT=RRの重しとなり、金融株.SPSYは1.3%値下がり。

3月20─21日のFOMC議事要旨が公表され、インフレ上昇が利上げペースを加速させる必要が生じるかもしれないとの懸念を数人のメンバーが示したことが明らかになると、主要株価指数は一段と下げた。

議事要旨によると、メンバー全員が向こう数カ月間に国内景気が底堅さを増し、インフレ率も上昇するとみていたことが分かった。

工業・建設資材を供給するファスナル(FAST.O)は6.2%安。予想を下回る決算が嫌気され、S&P総合500種.SPX構成銘柄の中で最も下げた。保守・修理・点検資材販売のWWグレインジャー(GWW.N)も大きく下落し、4.4%安。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.03対1の比率で上回った。ナスダックでは1.06対1で値下がり銘柄数が多かった。

S&P500構成銘柄をみると、6銘柄が52週高値を更新し、2銘柄が新安値を付けた。ナスダック総合構成銘柄では46銘柄が新高値を、27銘柄が新安値をそれぞれ更新した。

米取引所の合算出来高は60億4000万株。直近20営業日の平均は72億9000万株。

<金先物> シリア情勢をめぐる米国とロシアの関係緊迫化への警戒感などから代替資産としての買いが入り、4営業日続伸した。6月物の清算値は前日比14.10ドル(1.05%)高の1オンス=1360.00ドルと、中心限月ベースで1月下旬以来約2カ月半ぶりの高値となった。

<米原油先物> シリア情勢の緊迫化などを背景に買われ、3日続伸した。米国産標準油種WTI5月物の清算値は前日比1.31ドル(2.0%)高の1バレル=66.82ドルと、中心限月ベースで2014年12月初旬以来約3年4カ月ぶりの高値を付けた。6月物は1.3 0ドル高の66.74ドルとなった。

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