May 17, 2018 / 10:11 PM / 5 days ago

NY市場サマリー(17日)

[18日 ロイター] - <為替> ドルが対円で4カ月ぶり水準に急伸した。米国債利回りが上昇し、同国景気の見通しが明るさを増したことをうかがわせた。

米10年債利回りUS10YT=RRは一時、約7年ぶり高水準となる3.122%を付けた。

利回りの上昇は米国経済への楽観的な見方が根強いことを映し、年内さらに2回以上の米利上げを見込む予想が強まった。

ドルは円JPY=に対して一時110.80円と、1月23日以来の高値水準を記録した。直近で0.3%高の110.74円。

ドル指数.DXYは0.1%高の93.462と、年初来高値の93.632を下回った。

イタリアで連立協議中の2党が行うとみられている要求への懸念から、ユーロは対ドルで約5カ月ぶり安値に沈んだ。

大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」が、欧州中央銀行(ECB)に対し、2500億ユーロの債務免除を要請する可能性があるとの見方が出ている。

ユーロは対ドルEUR=で1.1798ドルに下げ、前日に付けた年初来安値(1.1763ドル)をやや上回った。

ドル急伸を受け、ユーロはここ3週間で急落。投資家の間には米金利がさらに上昇するとの見方や、他の中銀が金融引き締めを延期するとの声も聞かれた。

こうした背景から、年内のドル安を予想していた投資家がポジションカバーの動きに走り、ドルを一段と押し上げる要因となった。

英国政府が欧州連合(EU)離脱後に関税同盟残留の意向と伝えた報道を否定し、英ポンドGBP=は上げ幅を縮小した。

<債券> 10年債利回りが約7年ぶりの水準に上昇した。市場では今が米国債を買い入れる時なのか、それとも相場は一段の売りに対しぜい弱になっているのか判断が付かないまま、債券に対する売りが継続している。

10年債US10YT=RR利回りは一時3.122%と、2011年7月以来の水準に上昇。終盤の取引では3.109%と、前日終盤から約1ベーシスポイント(bp)高い水準となっている。

テクニカル指標に基づくと、米債市場は10年債利回りが2014年1月以来始めて3%を超えた3週間前から過度に売られていることが示されている。ただこうしたテクニカル指標を受けても、安値拾いの買いが触発される状況にはなっていない。

D・Aダビッドソン(シアトル)の債券担当バイスプレジデント、メアリ・アン・ハーレー氏は「市場では相場の底がどこになるのか探る動きが続いているが、現時点ではどこが底なのかはっきりしてない」と述べた。

財務省が実施した110億ドルの10年物インフレ指数連動債(TIPS)リオープン(銘柄統合)入札では、最高落札利回りが0.934%と、2011年1月の入札以来の高水準となった。応札倍率は2.42倍と、昨年9月以来の低水準となった。

財務省は来週は990億ドルの国債入札のほか、160億ドルの2年物変動利付債(FRN)入札を実施。新発債に対する需要がどの程度あるのか試されることになる。

D・Aダビッドソンのハーレー氏ら市場関係者は、インフレが上昇していることに加え、国債発行が膨らんでいることで、10年債利回りは3.25%まで押し上げられるとの見方を示している。

一部アナリストは、今週の国債売りにはテクニカルな要因が作用していたと指摘。SGコーポレート・アンド・インベストメントバンキング(ニューヨーク)の金利ストラテジスト、ブルーノ・ブライジンハ氏は「ファンダメンタルズよりもテクニカルな要因によるものだった」としている。

この日発表の経済指標では、12日までの週の新規失業保険申請件数は増加したものの、失業保険受給者総数は約45年ぶりの低水準まで改善し、労働市場のスラック(需給の緩み)がなくなってきていることが示唆された。このほか、フィラデルフィア地区連銀が発表した5月の連銀業況指数は34.4と、1年ぶりの高水準を付けた。

前出のブライジンハ氏は10年債利回りが3.25%を付けたら「買いを入れる絶好の機会となる」としている。

<株式> 小幅安。原油高や通商問題への警戒感から、全般的に値が振れる展開となった。

ワシントンで米中通商協議が始まる中、トランプ米大統領が中国は貿易を巡り「わがまま」になったと発言したことを受け、貿易戦争の回避に向けた取り組みを巡り不透明感が漂った。

中東情勢の緊迫化を背景とした需給逼迫への懸念から、原油先物は一時約3年半ぶり高値を付け、エネルギー株.SPNYは1.3%高と、主要セクターの中で最大の上昇率となった。

外的要因へのエクスポージャーが比較的大きく、原油高やドル高の影響を受ける大型株に対し、小型株がアウトパフォームする展開が続き、ラッセル2000は2日連続で終値で最高値を付けた。

米10年債利回りは3.1131%と約7年ぶりの水準に高止まりし、金利に敏感なセクターを引き続き圧迫。通信.SPLRCLや不動産.SPLRCR、公益.SPLRCUなどの下げが目立った。

個別ではシスコシステムズ(CSCO.O)が3.8%安。前日引け後に発表した2─4月期決算は売上高と利益がともに市場予想を上回ったが、今四半期の利益見通しは精彩を欠いた。シティグループはリポートで、市場ではシスコがシェアを失いつつあるとの見方があると指摘した。

ウォルマート(WMT.N)も1.9%下落。2─4月期決算は利益と売上高が市場予想を上回ったが、値下げや輸送コスト高に圧迫され利益率が悪化したことを嫌気した。

<金先物> ドル高・ユーロ安の進行に伴う割高感に圧迫され、小幅に反落した。中心限月6月物 の清算値は前日比2.10ドル(0.16%)安の1オンス=1289.40ドル。外国為替市場ではイタリア政局に対する先行き不透明感などを背景に、ドル高・ユーロ 安が進行。ドル建てで取引される金に割高感が生じ、相場を下押しした。また、米長期金利の指標である10年債利回りが約7年ぶりの高水準で推移していることから、金利を生まない資産である金の魅力も減退した。

<米原油先物> 米国による対イラン制裁の再発動方針を受けた供給懸念から買いが先行したものの、昼ごろから売り戻され、いってこいの展開となった。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値は前日比変わらずの1バレル=71.49ドル。7月物の清算値は0.01ドル高の71.57ドルだった。

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