June 1, 2018 / 9:58 PM / 23 days ago

NY市場サマリー(1日)

[1日 ロイター] - <為替> 朝方発表の米雇用統計が好調だったことでドルが堅調な地合いを維持した。ただ、米国の鉄鋼・アルミ関税措置に対する一連の対抗措置が一段の上昇を阻む要因となっている。

5月の雇用統計では非農業部門の就業者数の伸びが加速したほか、失業率が0.1%ポイント低下の3.8%と、2000年4月以来の水準に低下した。賃金の上昇も確認され、米連邦準備理事会(FRB)は今年は4回の利上げを実施するとの観測が高まっている。

主要6通貨に対するドル指数は約0.5%高の94.45まで上昇。ただ市場関係者は、雇用統計がかなり良好だったことを踏まえるとドル指数の動きは抑制気味だったと指摘。貿易を巡る緊張の高まりがドルの上値を重くしていた可能性がある。

米国は前日、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対し鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を1日付で適用すると発表。これに対しカナダ、メキシコ、EUはそろって対抗措置を導入する姿勢を示している。

ユーロ/ドルは0.2%高の1.1717ドルまで上昇。ユーロはイタリアの政局混迷を受け、前日まで6日続落していたが、この日はイタリアで新政権が発足し、解散総選挙の懸念がなくなったことで地合いを回復した。

英ポンドは5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が上昇したことで、ドルとユーロに対し上昇。対ドルで0.5%高の1.3362ドルと、5日ぶりの高値を付けた。1日の上昇としては8週間ぶりの大きさとなる見通し。

<債券> 国債利回りが上昇した。5月の雇用統計が堅調な内容となり、年内に利上げペースが加速するとの観測が広がった。

2・10・30年債利回りが1週間ぶり水準に急上昇した。

雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比22万3000人増で、3月と4月分が合わせて1万5000人分上方改定された。

1時間当たりの賃金は前月から8セント(0.3%)増で、4月の0.1%増から伸びが加速し、物価が上昇しつつある状況を示した。

BNYメロンのシニア・グローバル市場ストラテジスト、マービン・ロー氏は「6月に利上げが議論される可能性は変わらない」「連邦準備理事会(FRB)が、年内4度目の利上げの可能性をより積極的に示唆するかが話題になるのは確実だが、特に最近の世界的な相場変動を踏まえ、われわれ(市場の見方)が現状維持に傾きがちな面もある」と話した。

また、堅調な建設支出統計や予想を上回る製造業指標を受け、国債利回りは上げ幅を拡大した。

短期金利先物が織り込む利上げ予想確率は、6月と9月に加え、12月も約36%と、雇用統計公表前の約32%から上昇した。来年の追加利上げ予想確率も上昇した。FRBは3月に利上げを実施した。

午後の取引で、10年債利回りが2.894%と、前日の2.822%から上昇した。

30年債利回りは3.045%、前日終盤は2.985%だった。

2年債利回りは2.471%と、こちらも前日の2.411%から上がった。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの米国債マスター指数によると、5月の米国債市場はトータルリターンベースで0.9%上昇した。指数は昨年12月以来の高水準を記録した。

<株式> 反発。好調な米雇用統計や地政学リスクの後退を背景に買いが優勢となった。

ハイテク株がこの日の上昇を主導。アップル、マイクロソフト、アルファベットといった大型株が堅調で、S&Pハイテク株は過去最高値を更新した。ナスダック総合は最高値まで約1%に迫っている。

5月の米雇用統計は非農業部門の就業者数が前月比22万3000人増、失業率は約18年ぶりの低水準となる3.8%に改善した。時間当たりの賃金も前月から0.3%増加した。また、この日発表された建設および製造業関連指標も軒並み好調だった。

イタリアで新政権が発足し、ユーロ圏離脱の是非が問われることが予想されていた再選挙が回避され、トランプ米大統領が米朝首脳会談を予定通り開催すると表明したことで、地政学上の懸念が緩和された。

週足では、S&P総合500種が0.48%、ナスダック総合が1.62%それぞれ上昇。ダウ工業株30種は0.48%下落した。

投資家の不安心理の目安とされるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は1週間ぶりの低水準となる13.46で引けた。

一連の堅調な経済指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)が年内に計4回の利上げを実施する確率が高まっているものの、ウェドブッシュ・セキュリティーズのシニアバイスプレジデント、スティーブン・マソッカ氏は「(雇用統計で示された)賃金の上昇は弾みを示したが、市場が驚くほどの大幅な伸びではなかった」と述べた。

エスカレートの兆しを示す貿易摩擦問題には注目が集まる。米政府が前日、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)に対し鉄鋼・アルミニウムへの輸入関税適用を表明したことを受け、各国は相次いで対抗措置を発表している。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.47対1の比率で上回った。ナスダックも2.41対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約70億4000万株。直近20営業日の平均は66億1000万株。

<金先物> 良好な米経済指標の発表を受けた米利上げ加速観測などに圧迫され、続落した。中心限月8月物の清算値は前日比5.40ドル(0.41%)安の1オンス=1299.3 0ドル。週間では0.34%安だった。

前日夕方以降はほぼ横ばいに推移していたが、この日早朝からはじりじりと売りが拡大。朝方に米雇用統計が発表されると一段安となり、相場は一時1293.10ドルの安値を付けた。

米労働省が発表した5月の雇用統計では、失業率が2000年4月以来約18年ぶりの低水準に改善。景気動向を反映する非農業部門の就業者数も前月実績および市場予想を上回り、さらに平均時給の伸びも加速した。

その後、米サプライ管理協会(ISM)が発表した5月の製造業景況指数も前月から上昇するとともに市場予想を上回ったため、外国為替市場ではドル買い・ユーロ売りが活発化。今年計4回の利上げの可能性が高まったとの見方から、米長期金利も上昇し、金利を生まない資産である金塊を圧迫した。

ただ、前日に続いて世界的に貿易摩擦が激化するとの警戒感がくすぶっているほか、イタリアとスペインの政治動向も不安視されていることなどから、安全資産としての側面を持つ金塊の下げ幅は抑えられた。

<米原油先物> 対ユーロでのドル高進行に伴う割高感に圧迫され、続落した。米国産標準油種WTI中心限月7月物の清算値は前日比1.23ドル(1.83%)安の1バレル=65.81ドル。週間ベースでは3.05%安となった。8月物は1.14ドル安の65.77ドルだった。

米労働省がこの日朝方に発表した5月の雇用統計が良好な内容だったことなどを受けて外国為替市場ではドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される原油に割高感か生じたため、早朝から売り圧力にさらされた。

また、米エネルギー情報局(EIA)が前日に発表した週報で、米国内の産油量が日量1077万バレルと、主要生産国であるロシアの産油量に迫っていることが判明し、米国による増産が改めて意識されたことも売りを後押しした。さらに、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズがこの日午後に公表した国内の石油掘削リグ稼働数が前週比2基増の8 61基と2015年3月以来の高水準となったことも圧迫材料だった。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below