November 21, 2018 / 10:18 PM / 24 days ago

NY市場サマリー(21日)

[21日 ロイター] - <為替> 米株上昇のほか、イタリア予算案を巡り楽観的な見方が出ていることでリスク選好度が改善し、ドルが下落した。米株式市場は今週に入ってからハイテク株を中心に売られていたが、この日は米アップルをはじめとする主要ハイテク銘柄に買い戻しが入り、相場は上昇した。ただ、ケンブリッジ・グローバルペイメンツ(トロント)の首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、株価はこの日上向いたものの、回復したように見えても実際はそうでなかったことが過去2週間で数回あったため、リスク選好はなお「極めて抑制」された状態にあるとしている。

この日発表の米経済指標では、10月の耐久財受注統計で民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月から横ばいとなり、市場予想の0.2%増を下回った。また、17日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から3000件増加して22万4000件と、6月末以来約4カ月ぶりの高水準となった。このほか、全米リアルター協会(NAR)が発表した10月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比1.4%増の522万戸と7カ月ぶりにプラスに転じた。ただ住宅市場の弱含みは続いており、NARの主任エコノミスト、ローレンス・ユン氏は、金利の上昇が需要を抑えているとして「連邦準備理事会(FRB)は利上げを一時中止しても良いのではないか」との見方を示した。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは午後の取引で0.2%低下の96.685となっている。

ユーロ/ドルEUR=は0.2%高の1.1390ドル。欧州委員会はこの日、イタリアの2019年予算案がユーロ圏の財政規律に違反しているとして是正措置を求める過剰財政赤字是正手続き(EDP)を勧告。ただ、イタリアのコンテ首相がイタリア国債と独連邦債との利回り格差に対する懸念を示し、改革実施を確約したことなどで、ユーロは上昇した。ユーロは過去7営業日のうち6営業日で上昇。もっともアナリストは、イタリアに起因する政治リスクによりユーロの地合いは引き続き軟調だとしている。

安全資産とされる円は下落。ドル/円JPY=D3は0.3%高の113.08円となっている。

<債券> 耐久財受注統計で資本財の受注が予想より軟調だったことで国債利回りが低下した。米株が上げ幅を縮小したことも利回り低下の要因となった。シーポート・グローバル・ホールディングス(ニューヨーク)のマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏は「耐久財(受注統計)は予想より軟調だった。前月分も下方修正された」と指摘した。

米株市場は今週に入ってからハイテク株を中心に大きく売られていたが、この日は上昇。午後に入って上げ幅を縮小したが、債券相場も株価につられて動く展開となった。

市場関係者は、FRBが来年春にも利上げサイクルを終了させる可能性があるとのMNIの報道にも言及。前出のディガロマ氏はこの報道に触れ、「利上げが停止されれば、金利に対する異例の圧力の一部は解消するため、市場は若干色めきたった」としている。世界の経済成長が鈍化する中、FRBは米経済を阻害することなく一段の利上げは実施できなくなるとの観測が高まっている。

10年債US10YT=RR利回りはオーバーナイトの取引で3.088%に上昇していたが、この日の取引では3.065%に低下した。財務省が行った110億ドルの10年物インフレ指数連動債(TIPS)入札は、最高落札利回りが1.109%と、2011年1月以来の高水準となった。

米債券市場は22日は感謝祭のため休場、23日は短縮取引となる。

<株式> S&Pとナスダックが反発。このところ売り込まれていたエネルギー株やハイテク株に買いが入った。ただ、終盤にかけてアップルが下げに転じたことに押され、S&Pはこの日の安値付近で引けた。ダウは横ばい。ダウとS&Pはいずれも年初来の騰落がマイナスとなっている。

S&P技術指数.SPLRCTは0.6%上昇。ソフトウエア企業オートデスク(ADSK.O)の上昇が寄与した。アップル(AAPL.O)は180.27ドルまで上昇する場面もあったが、結局0.1%安の176.78ドルで引けた。

前日6%下落した原油相場が反発したことで、エネルギー指数.SPNYは1.6%高となった。市場関係者からは、FRBが来年春にも利上げサイクルを終了させる可能性があるとのMNIの報道も相場を支援した可能性があるとの声が聞かれた。

小売株にも買いが戻り、小売指数.SPXRTは1.1%高と9営業日ぶりに上昇した。第3・四半期の既存店売上高が予想上回ったフット・ロッカー(FL.N)が14.9%急伸し、ナイキ(NKE.N)など他のスポーツ用品関連銘柄を押し上げた。ギャップ(GPS.N)は4.7%高。最高経営責任者(CEO)が不採算店舗により積極的に取り組む姿勢を示したことを好感した。ギャップとフット・ロッカーの上昇に支えられ、S&P一般消費財指数.SPLRCDは1%高となった。オートデスクは9.7%高。第3・四半期決算が好調な内容となったほか、クラウドベースのソフトを手掛ける米プラングリッドの買収で合意したことが支援した。

商いは比較的薄く、米取引所の合算出来高は約65億株と、直近20営業日の平均85億株を下回った。

<金先物> 対ユーロでのドル軟化に伴う割安感から買い戻しが入り、反発した。中心限月12月物の清算値は前日比6.80ドル(0.56%)高の1オンス=1228.00ドルと、11月7日以来2週間ぶりの高値を付けた。米市場は22日、感謝祭に伴い休場。金塊相場は翌23日再開されるが、短縮取引となる。

外為市場では、主要株価の持ち直しやイタリア財政問題を巡る進展の動きなどを 受けて、ドルが対ユーロで軟化。ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が広がる 中、金相場は午前中には一時1230.90ドルまで上昇した。その後は若干利食い売りが出たが、清算値確定まで堅調を維持した。

前日は世界的な株安を主因に債券やドルに資金が流れ込む中、金塊にも売りが台頭。この日は下落の後を受けて、テクニカルな買い戻しも入ったもようだ。このほか、朝方に発表された耐久財受注統計などの米経済指標が振るわず、FRBによる利上げペースに懐疑的な見方が一部で浮上したことも、金利を生まない金塊には支援材料になったと指摘する向きもあった。

<米原油先物> 米石油製品の在庫減少を好感した買いや値頃感による買い戻しなどが入り、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値は前日比1.20ドル(2.25%)高の1バレル=54.63ドル。2月物の清算値は1.23ドル高の54.80ドル。

米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した16日までの1週間の米原油在庫は前週比490万バレル増と、増加幅は市場予想(ロイター拡大版調査)の290万バレルを上回り、9週連続の積み増しとなった。一方、ガソリン在庫は130万バレル減(予想は20万バレル減)と、2017年12月以来の低水準となった。統計発表直後はいったん売られたものの、その後直ちに石油製品の在庫減少に注目した買いなどが入った。また、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫が前週比11万6000バレル減と、9週ぶりに減少したことも支援材料となった。

それに加え、この日は外為市場でドルがユーロに対して軟化し、ドル建てで取引さ れる原油に割安感が生じたほか、前日の急落を受けた安値拾いの買いも入りやすかった。一方、市場は引き続き12月6日開催予定の石油輸出国機構(OPEC)総会の行方に 注目。OPEC加盟・非加盟国は日量100万─140万バレルの減産を検討しているとの報も流れているが、サウジが原油の価格引き下げを求める米国の要求をのまざるを得ず、大幅な減産には動けないのではないかとの観測なども浮上している。

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