September 6, 2019 / 9:40 PM / 3 months ago

NY市場サマリー(6日)

[6日 ロイター] - <為替> ドルが主要通貨に対してやや下落した。8月の米雇用統計の内容が強弱入り混じる内容となったことで米景気拡大が減速しているとの見方が裏付けられ、連邦準備理事会(FRB)が一段の利下げに動くとの観測が強まったことが背景。

FRBのパウエル議長はこの日、チューリヒで開催された討論会で、景気拡大を維持するためFRBは引き続き「適切に」行動すると再表明。現在の米景気拡大に対するリスクとして、米中の通商を巡る緊張の高まりなどを挙げた。[nL3N25X3G2]

8月の雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが13万人と、市場予想の15万8000人を下回った。小売業が7カ月連続で落ち込み、雇用全体の足を引っ張った。一方、時間当たり平均賃金は28.11ドルと、前月の28.00ドルから0.4%増加。伸びは前月の0.3%から加速し、2月以来の大きさとなった。[nL3N25X2XQ]

バノックバーン・グローバル・フォレックス(ニューヨーク)の首席市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「雇用統計の内容は実にまちまちだった」とし、「今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが決定されるとの見方は変わらない」と述べた。

CMEグループのフェドウオッチによると、金利先物はFRBが17─18日のFOMCで25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定するとの見方が変わっていないことを示す水準にある。

OANDA(ニューヨーク)のシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「見通しに対する大幅なリスクが存在していることで一段の緩和が正当化される」とし、「FRBは利下げを実施することで、過去最長となっている景気拡張を維持するとみられる」と述べた。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.03%低下の98.386。前日は一時98.085と、1週間ぶりの低水準を付けていた。週初からは約0.6%の低下となり、週間ベースでの低下としては約1カ月ぶりの大きさとなる。

円は対ドルで0.05%高、対ユーロで0.11%高。

中国人民銀行(中央銀行)はこの日、今年3回目となる市中銀行の預金準備率(RRR)の引き下げを発表した。これにより9000億元(1263億5000万ドル)が金融システムに放出される。[nL3N25X2FV]

中国の動向に影響を受けやすい豪ドルは上昇し、対米ドルで0.49%高の0.68485米ドルとなった。

オフショア市場の中国人民元は対ドルで0.5%高の7.1025元。一時は2週間ぶりの高水準を付けた。

<債券> 国債利回りがやや低下した。連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言と8月の米雇用統計を受け、FRBが今月の会合で予想通りに25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定するとの見方が裏付けられたことが背景。

パウエル議長はチューリヒで開催された討論会で、景気拡大を維持するため、FRBが引き続き「適切に」行動すると改めて表明。[nL3N25X3G2]追加利下げに向けたシグナルと受け止められた。

キャンター・フィッツジェラルドのトレーダー兼アナリスト、ジャスティン・レデラー氏は、「米ワイオミング州ジャクソンホールの経済シンポジウムで行った講演以降、パウエル議長が市場に関して語ることに何かの変化があったことを示唆するものはなく、相場をどちらの方向に傾けるものでもなかった」と指摘。17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが25bpの利下げを決定すると予想しているとし、「パウエル議長の発言も8月の米雇用統計も、こうした見方を変えるものではなかった」と述べた。

ただパウエル議長の発言を受け国債利回りはやや低下。2年債利回りは1.6bp低下の1.524%、10年債利回りは1.7bp低下の1.548%となった。

労働省発表の8月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが13万人と、市場予想の15万8000人を下回った。小売業が7カ月連続で落ち込み、雇用全体の足を引っ張った。ただ時間当たり平均賃金は28.11ドルと、前月の28.00ドルから0.4%増加。伸びは前月の0.3%から加速し、2月以来の大きさとなった。[nL3N25X2XQ]

USバンク・ウエルスマネジメントの債券調査部門責任者、ビル・マーツ氏は今回の雇用統計について「全般的に軟調だった」と指摘。1回の経済指標を深読みしてはならないとしながらも、「FRBが後手に回っていることが改めて示された」と述べた。

米債券市場では景気後退(リセッション)入りの前兆とされている長短金利の逆転が起きているが、トランプ米政権の中国との貿易を巡る摩擦がその背景にあるとおおむね考えられている。米中は前日、閣僚級の通商交渉を10月初旬にワシントンで開催することで合意。両国のハイレベルの対面交渉は、物別れに終わった7月下旬の通商協議以来初めてとなる。[nL3N25W0LW]ただそれでも、企業信頼感の低下につながっている先行き不透明性は払拭されていない。

今回の雇用統計を受けてもFRBの方針は変わらないとみられており、マーツ氏は「経済のさまざまな部門の中で労働市場が最も力強い状況に変わりはない」とし、FRBの緩和バイアスへのシフトは労働市場の動向に起因するものではないと述べた。

<株式> 米国株式市場はまちまち。S&P総合500種とダウ工業株30種が小幅続伸する一方、ナスダック総合は小反落となった。朝方発表された8月の米雇用統計は強弱入り混じる内容となり、市場では9月の米利下げ観測が高まった。

中国人民銀行(中央銀行)が今年3回目となる市中銀行の預金準備率(RRR)の引き下げを発表したことも世界経済減速を巡る懸念緩和につながった。これにより、9000億元(1263億5000万ドル)が金融システムに放出される。[nL3N25X2FV]

8月の雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが13万人と、市場予想の15万8000人を下回った。一方、賃金は前月比の伸びが拡大するなど明るさも見られた。[nL3N25X2XQ]

また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はスイスで開催された討論会で、労働市場は引き続き堅調とした上で、FRBは景気拡大を維持するため、引き続き「適切に」行動すると再表明した。米国と世界が景気後退に陥る公算は小さいとの見通しも示した。[nL3N25X3G2]

ノバポイントの最高投資責任者ジョセフ・スロカ氏は雇用統計について「9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイント(bp)の利下げを正当化する程度に軟調だったが、FRBが景気後退の警告を発するほどではなかった」と述べた。

ヘルスケア株は0.3%上昇し、相場を支える半面、情報技術株は約0.2%下落し、押し下げ要因となった。

フェイスブックは1.8%安で、通信サービス銘柄を圧迫。米国の州司法当局は、フェイスブックなど米大手IT企業に反トラスト法(独占禁止法に相当)違反の疑いがあるとして、調査する方針を明らかにした。[nL3N25X3JI]

週足ではダウ平均が1.5%、ナスダックとS&Pは1.8%それぞれ上昇した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.46対1の比率で上回った。ナスダックは1.09対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は62億7000万株。直近20営業日の平均は67億5000万株。

<金先物> パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による景気や金融政策に関する発言に注目が集まる中、続落した。中心限月12月物の清算値は前日比10.00ドル(0.66%)安の1オンス=1515.50ドル。週間では0.91%下落した。中国人民銀行(中央銀行)はこの日、金融機関から強制的に資金を預かる預金準備率の引き下げを発表。米国との貿易摩擦激化に伴う経済の失速に歯止めをかけるため、実質的な金融緩和で景気下支えを図る姿勢を示した。また、貿易協議再開への期待も根強く、金塊は早朝にかけてジリ安で推移した。

しかし、米労働省が朝方に8月の雇用統計を発表すると、相場は一転して上昇。景気動向を示す非農業部門の就業者数が市場予想を下回る13万人増にとどまり、雇用創出ペースの減速基調を浮き彫りにしたことが金塊の買い戻しを後押しした。

ただ午後に入り、スイスで行われた討論会でのパウエルFRB議長の発言が伝わると、再びマイナス圏に転落。同議長は、今月17、18日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げを示唆した一方、「将来の景気後退時に利下げできる余地が少なくなっている」などの見解を述べた。

<米原油先物> ドル安・ユーロ高に伴う割安感などを受けて次第に買いが優勢となり、3日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値は、前日比0.22ドル(0.39%)高の1バレル=56.52ドル。週間ベースでは2.58%高となった。11月物は0.27ドル高の56.43ドル。

米中両政府は5日、10月上旬にワシントンで閣僚級貿易協議を再開することで合意。これを受けて前日の原油相場は一時買いが先行した。ただ、両国が摩擦緩和に向けて妥協点を見いだせるかは依然不透明であるとの見方が強まり、この日は売りが先行。朝方に発表された米経済指標がさえない内容だったことも、エネルギー需要の先行き懸念を強めた。ただ、外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進行。ドル建てで取引される原油に割安感が生じたことから次第に買いが優勢となった。また、もみ合いで始まった米株相場が続伸に転じると、株と並んでリスク資産とされる原油も買われやすくなった。

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