(米株リポートを追加しました) [26日 ロイター] - <為替> ドル指数が2年ぶりの高値を付けた。中国の成長減速懸念のほか、米連邦 準備理事会(FRB)の積極利上げ観測を背景に、ドルに対する需要が高まっている。 円が先週、対ドルで約20年ぶりの安値を付ける中、政府・日銀が介入に動くのでは ないかとの観測から、円も上向いた。 主要6通貨に対するドル指数は0.61%高の102.30と、2020年3 月以来の高値を付けた。 ユーロは0.63%安の1.0644ドルと、20年3月以来の安値を更 新。ウクライナ戦争による経済への影響のほか、欧州中央銀行(ECB)はFRBほど積 極的な利上げを行わないとの見方がユーロの重しになっている。 円は対ドルで0.39%上昇。27─28日に日銀金融政策決定会合を控 え、ショートカバーが入ったとみられている。 みずほ(ロンドン)の金融機関外為取引部門責任者、ニール・ジョーンズ氏は「当局 者が円安を懸念し、何らかの措置を取る可能性があるとの見方が出ている」と指摘。市場 では、日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)政策に何らかの変 更を加えるかどうか注目されている。 英ポンドは1.20%安の1.2586ドルと、20年7月以来の安値を更 新。 暗号資産(仮想通貨)ではビットコインが5.48%安の3万8226ドル、 イーサが5.68%安の2835ドル。 NY外為市場: <債券> 米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え警戒感が高まる中、国債 利回りが低下した。市場関係者は、将来に対する懸念が出ていることが利回り低下につな がっているとしている。 10年債利回りは5.5ベーシスポイント(bp)低下の2.772% 。3カ月物財務省短期証券(Tビル)と30年債国債の利回りも低下した。 この日発表の米経済指標では、商務省発表の3月の耐久財受注統計でコア資本財(非 国防資本財から航空機を除く)の受注が1.0%増加した一方、コンファレンス・ボード (CB)発表の4月の米消費者信頼感指数は107.3と3月改訂値の107.6から低 下した。 FRBは5月3─4日のFOMCで50bpの利上げを決定し、8兆9000億ドル に膨れ上がったバランスシートの縮小開始を発表する可能性があるとみられている。 財務省が実施した480億ドルの2年債入札は、応札倍率が2.74倍、最高落札利 回りが2.585%。DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏 は「かなり堅調」だったとしている。 30年債利回りは3bp低下の2.865%。2年債利回り は8.6bp低下の2.544%。 2年債と10年債の利回り格差は22.6bp。 物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・ イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が3.265%、10年物が2.872%。 インフレ期待指標として注目されるドル建て5年先5年物インフレスワップ は2.635%。 米金融・債券市場: <株式> ナスダック総合が下げを主導し大幅安で取引を終えた。世界経済の成長鈍 化やFRBが一段と積極的になるとの懸念が重しとなった。 テスラは12%急落。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がツイッ ター買収資金に充てるためテスラ株を一部売却するのではないかとの懸念が広がった。 ナスダックは終値として2020年12月以来の安値を記録。昨年11月に付けた終 値での最高値を22%下回る水準となった。金利上昇による将来の利益への影響を巡る懸 念から、グロース(成長)株がここ数週間にわたり売られている。 アルファベットとマイクロソフトは引け後の決算発表を前に4% 近く下落。アルファベットは決算内容が失望を誘い、引け後の取引でさらに6.5%下げ た。 28日に決算を発表するアップルも3.7%安となった。 S&P総合500種のセクター別指数では一般消費財が4.99%安と最 大の下げを記録。テスラに加え、アマゾン・ドット・コムの4.6%下落が重し となった。 エネルギーは原油価格上昇を受けて0.05%高で終了。ロシアがポーラン ドに対する天然ガスの供給を停止すると報じられた。 ゼネラル・エレクトリックは10%超急落。通年の利益見通しが従来予想の下 限付近となったことを嫌気した。 UPSは四半期の調整後利益が増加したものの、3.5%安で引けた。 米国株式市場: <金先物> 5日続落の反動から安値拾いの買いが入り、反発した。6月物の清算値 (終値に相当)は前日比8.10ドル(0.43%)高の1オンス=1904.10ドル 。前日の金塊相場は、対ユーロでのドル高などを背景に売りに押され、2カ月ぶりの安値 を付けた。 この日は1900ドルの心理的な節目を下回った上、5日続落の後だったこともあり 、安値拾いの買いが入った。インフレ高進への懸念や世界的な景気減速への警戒感も依然 として金の支援材料。 NY貴金属: <米原油先物> 安値拾いの買いや供給不安を背景とした買いが入り、3営業日ぶり に反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比3 .16ドル(3.21%)高の1バレル=101.70ドルだった。7月物は2.74ド ル高の100.41ドルとなった。 NYMEXエネルギー: ドル/円 NY終値 127.22/127.25 始値 127.70 高値 127.72 安値 127.04 ユーロ/ドル NY終 1.0636/1.0640 値 始値 1.0687 高値 1.0694 安値 1.0637 米東部時間 30年債(指標銘柄) 17時05分 88*09.00 2.8349% 前営業日終値 87*05.50 2.8950% 10年債(指標銘柄) 17時05分 92*22.50 2.7281% 前営業日終値 91*28.50 2.8270% 5年債(指標銘柄) 17時05分 98*29.00 2.7386% 前営業日終値 98*11.00 2.8620% 2年債(指標銘柄) 17時05分 99*18.13 2.4815% 前営業日終値 99*09.25 2.6300% 終値 前日比 % ダウ工業株30種 33240.18 -809.28 -2.38 前営業日終値 34049.46 ナスダック総合 12490.74 -514.11 -3.95 前営業日終値 13004.85 S&P総合500種 4175.20 -120.92 -2.81 前営業日終値 4296.12 COMEX金 6月限 1904.1 +8.1 前営業日終値 1896.0 COMEX銀 5月限 2354.4 ‐12.6 前営業日終値 2367.0 北海ブレント 6月限 104.99 +2.67 前営業日終値 102.32 米WTI先物 6月限 101.70 +3.16 前営業日終値 98.54 CRB商品指数 302.6677 +4.1316 前営業日終値 298.5361 (
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