[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。ダウ工業株30種が初めて2万5000ドルを突破したほか、その他主要指数も終値で最高値を再び更新した。世界的に経済指標が堅調となっていることに後押しされた。
ダウは1年足らずで2万ドルから2万5000ドルに到達。指数の算出が始まった1896年5月以降では最も速いペースで5000ポイントを上乗せた形だ。
世界的に製造部門やサービス部門の動向を示す指標が堅調となったほか、企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した昨年12月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が25万人増と、3月以来の大きな伸びを示した。
プルデンシャル・ファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「(年内にどこかの時点で)ボラティリティーが市場に戻り、市場を押し下げるとの見方があるものの、経済が成長し、企業業績が伸びる限りは底堅いだろう」と述べた。
投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数).VIXは9.22で終了。同指数はここ数カ月、過去最低水準で推移している。
4日のS&P500指数の上げは金融株が主導。ウェルズ・ファーゴWFC.Nが1.3%高、JPモルガン・チェースJPM.Nが1.4%高、ゴールドマン・サックスGS.Nも1.4%高。
キーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズのトレーディング責任者、RJ・グラント氏は「銀行に関して非常にポジティブなノートが複数あったため、金融株は上向きとなった」と述べた。
S&P500指数を構成する企業の四半期決算発表が近く始まる。JPモルガンは来週に発表を予定している。
半面、下着ブランド「ビクトリアズ・シークレット」などを傘下に持つファッションブランドのLブランズLB.Nが12.3%安。軟調な四半期利益見通しを受けた。
百貨店メーシーズM.Nは3.3%安。年末商戦の売り上げが小幅な伸びにとどまったほか、年内に複数の店舗を閉鎖し、人員削減を実施すると発表したことが手掛かり。
JCペニーJCP.Nといったその他の百貨店株も軟調。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.46対1の比率で上回った。ナスダックでは1.50対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約70億株。トムソン・ロイターのデータによると、直近20営業日の平均は63億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 25075.13 +152.45 +0.61 24964.86 25105.96 24963.27 .DJI
前営業日終値 24922.68
ナスダック総合 7077.92 +12.38 +0.18 7089.50 7098.05 7072.38 .IXIC
前営業日終値 7065.53
S&P総合500種 2723.99 +10.93 +0.40 2719.31 2729.29 2719.07 .SPX
前営業日終値 2713.06
ダウ輸送株20種 10854.55 +33.81 +0.31 .DJT
ダウ公共株15種 700.52 -6.00 -0.85 .DJU
フィラデルフィア半導体 1317.24 +7.38 +0.56 .SOX
VIX指数 9.22 +0.07 +0.77 .VIX
S&P一般消費財 804.02 +2.56 +0.32 .SPLRCD
S&P素材 390.73 +3.24 +0.84 .SPLRCM
S&P工業 650.89 +4.87 +0.75 .SPLRCI
S&P主要消費財 585.34 +1.51 +0.26 .SPLRCS
S&P金融 470.51 +4.37 +0.94 .SPSY
S&P不動産 199.38 -3.49 -1.72 .SPLRCR
S&Pエネルギー 554.51 +3.29 +0.60 .SPNY
S&Pヘルスケア 978.47 +0.94 +0.10 .SPXHC
S&P電気通信サービス 163.79 +0.96 +0.59 .SPLRCL
S&P情報技術 1139.40 +5.41 +0.48 .SPLRCT
S&P公益事業 260.73 -2.29 -0.87 .SPLRCU
NYSE出来高 8.95億株 .AD.N
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 23670 + 260 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物3月限 円建て 23635 + 225 大阪比 <0#NIY:>
*内容を追加しました。
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