[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国株式市場は小反発。同日公表された5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨は、インフレ上昇が必ずしも米利上げぺースの加速につながらない可能性を示唆した。
議事要旨では、大部分のメンバーが、米経済見通しが維持されれば追加利上げは 「近く」正当化される可能性が高いとの見方を示したことが分かった。また、多くの参加者が労働市場の全般的な過熱の兆しは見られないと考えていることも示された。
これを受けて株価は上昇し、金利動向に敏感な公益株.SPLRCUや不動産株.SPLRCRの上げが目立った。一方、金融株.SPSYは下落した。
USバンク・プライベート・クライエント・ウェルス・マネジメントのマネジング・ディレクター、マイク・ビール氏は「インフレ率が2%をやや上回っても、必ずしも利上げの加速を意味しないと分かり、市場では恐らくやや安心感が広がったのだろう」と話した。
議事要旨発表前は、米中通商協議を巡るトランプ大統領の発言が相場を圧迫していた。大統領は、米中協議の現在の路線は「実現が難し過ぎる」と述べ、新たな方向へ向かう可能性を示唆した。
小売株がまちまちとなり、ターゲットTGT.Nは5.7%安。値下げや賃金上昇、ネット通販事業への投資拡大などが利益率を圧迫し、第1・四半期の利益が予想を下回った。
一方、ティファニーTIF.Nは23.3%急伸。第1・四半期の利益と売上高が予想を上回り、通年の業績見通しを上方修正したほか、10億ドルの自社株買いも発表した。
ラルフローレンRL.Nも14.3%と大きく上昇。第4・四半期の利益と売上高が予想を上回ったことを好感した。
ロウズLOW.N は10.4%高。第1・四半期の既存店売上高が市場予想を大幅に下回ったものの、通期の利益および既存店売上高見通しを維持したことが好感された。また、米著名投資家ビル・アックマン氏は、自身のヘッジファンドがロウズの株式約10億ドル相当を取得したと明らかにした。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.07対1の比率で上回った。ナスダックでは1.15対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約64億株。直近20営業日の平均は66億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 24886.81 +52.40 +0.21 24757.71 24889.46 24667.12 .DJI
前営業日終値 24834.41
ナスダック総合 7425.96 +47.50 +0.64 7335.03 7426.78 7334.62 .IXIC
前営業日終値 7378.46
S&P総合500種 2733.29 +8.85 +0.32 2713.98 2733.33 2709.54 .SPX
前営業日終値 2724.44
ダウ輸送株20種 10727.35 -14.27 -0.13 .DJT
ダウ公共株15種 680.68 +5.96 +0.88 .DJU
フィラデルフィア半導体 1373.95 +6.98 +0.51 .SOX
VIX指数 12.58 -0.64 -4.84 .VIX
S&P一般消費財 841.19 +6.36 +0.76 .SPLRCD
S&P素材 372.49 -0.68 -0.18 .SPLRCM
S&P工業 632.68 -0.93 -0.15 .SPLRCI
S&P主要消費財 510.59 +2.45 +0.48 .SPLRCS
S&P金融 466.48 -2.81 -0.60 .SPSY
S&P不動産 191.82 +1.55 +0.81 .SPLRCREC
S&Pエネルギー 571.98 -0.01 0.00 .SPNY
S&Pヘルスケア 963.43 +3.22 +0.34 .SPXHC
S&P電気通信サービス 146.49 -0.63 -0.43 .SPLRCL
S&P情報技術 1223.92 +10.39 +0.86 .SPLRCT
S&P公益事業 251.68 +2.24 +0.90 .SPLRCU
NYSE出来高 8.25億株 .AD.N
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 22620 - 100 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物6月限 円建て 22620 - 100 大阪比 <0#NIY:>
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