[ニューヨーク 11日 ロイター] - 米国株式市場は下落。とりわけナスダック総合は3%を超える下げとなった。朝方発表された米消費者物価指数(CPI)の結果は、米利上げや経済を巡る投資家の懸念を払拭するには至らなかった。
ダウ工業株30種は5営業日続落し、2月半ば以降で最長の下げを記録。S&P総合500種は1.7%下落し、1月3日に付けた終値での最高値を18%下回る水準となった。
4月のCPIは、インフレがピークを打った可能性を示したものの、依然として高く、連邦準備理事会(FRB)は当面、金融引き締めを継続するとみられる。
LPLファイナンシャルのチーフ株式ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「インフレ抑制という点で、さらなる措置が講じられるという見方を払拭する内容ではなかった」と指摘。「(FRBの利上げに伴い)、経済が予想以上に減速するのかどうか、市場は見極めようとしている」と述べた。
アップルが5.2%下落し、ナスダックとS&Pの重しとなった。
FRBが積極的な利上げを続けるかどうかを巡る懸念は、特にグロース(成長)株に打撃を与えてきた。
S&P主要セクターではこの日、一般消費財と情報技術が約3%安と下げを主導した。
エネルギーは上昇し、S&Pとダウを幾分下支えした。エクソンモービルは2.1%高。
S&Pグロース指数は2.8%安、バリュー指数は0.5%安。
インフレに関しては、12日に発表される米卸売物価指数(PPI)が次の焦点となる。
暗号資産(仮想通貨)交換所のコインベースは26.4%急落。世界市場の混乱で投資家のリスク志向が抑制される中、第1・四半期の売上高が市場予想を下回った。
米取引所の合算出来高は153億8000万株。直近20営業日の平均は127億5000万株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.16対1の比率で上回った。ナスダックでも3.70対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31834.11 -326.63 -1.02 32123.24 32584.0 31798.86
2
前営業日終値 32160.74
ナスダック総合 11364.24 -373.44 -3.18 11645.57 11844.5 11339.18
1
前営業日終値 11737.67
S&P総合500種 3935.18 -65.87 -1.65 3990.08 4049.09 3928.82
前営業日終値 4001.05
ダウ輸送株20種 14291.09 -171.19 -1.18
ダウ公共株15種 991.15 +6.92 +0.70
フィラデルフィア半導体 2811.94 -88.19 -3.04
VIX指数 32.56 -0.43 -1.30
S&P一般消費財 1131.55 -41.85 -3.57
S&P素材 510.94 +0.15 +0.03
S&P工業 775.59 -7.26 -0.93
S&P主要消費財 791.23 -2.74 -0.34
S&P金融 552.71 -5.60 -1.00
S&P不動産 260.89 -0.43 -0.16
S&Pエネルギー 591.63 +7.97 +1.37
S&Pヘルスケア 1468.22 -9.47 -0.64
S&P通信サービス 193.92 -2.97 -1.51
S&P情報技術 2322.64 -79.21 -3.30
S&P公益事業 361.78 +2.76 +0.77
NYSE出来高 12.95億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 25850 - 400 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 25835 - 415 大阪比
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