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[ニューヨーク 14日 ロイター] - 米国株式市場では、S&P総合500種が3月上旬以来の大幅な上昇率となった。好決算を発表した金融大手モルガン・スタンレー(モルガンS)や医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループなどが買われたほか、この日発表された経済指標を受け利上げ見通しを巡る懸念が後退した。
マイクロソフトやアップルなどのハイテク株に買いが入ったことがS&P総合500種の大きな押し上げ要因になった。S&P情報技術は2.3%上昇した。
シティグループやバンク・オブ・アメリカ(BofA)、モルガンSが市場予想を上回る決算を受け上昇した。貸倒引当金の戻し入れなどが寄与した。銀行株は1.5%高となった。
ユナイテッドヘルスも4.2%高。決算発表とともに通期の調整後利益予想を引き上げた。
米労働省が14日に発表した9日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が前週比3万6000件減の29万3000件と、2020年3月中旬以来、約1年7カ月ぶりの低水準になったことも楽観的な見方につながった。
また、労働省が14日発表した9月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.5%上昇と8月の0.7%上昇から伸びが鈍化した。
アラン・B・ランツ・アンド・アソシエーツのプレジデント、アラン・ランツ氏は「インフレ動向や利上げ懸念、デルタ変異株など9月や先週に市場を不安にさせていた一部の要因がおそらく弱まっている」と指摘。「全てが解消されたわけではないが、少なくとも一時的に適切な方向に向かっていると言うことが可能だ」と述べた。
S&Pの上昇率は3月5日以来の大きさとなった。ナスダック総合は5月20日以来、ダウ工業株30種は7月20日以来の大幅な上昇率を記録した。
物色は広範囲に及び、S&Pセクターでは1業種を除く全てが1%超上昇した。
個別株では、モデルナが3.2%上昇。米食品医薬品局(FDA)の外部専門家による諮問委員会が14日、モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンについて、65歳以上の人や重症化リスクが高い人への追加接種(ブースター接種)を推奨することを決定した。
米薬局チェーン大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは7.4%上昇。第4・四半期の売上高と調整後利益が市場予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.58対1の比率で上回った。ナスダックでも1.97対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は92億6000万株。直近20営業日の平均は108億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34912.56 +534.75 +1.56 34443.2 34923. 34443.
2 83 22
前営業日終値 34377.81
ナスダック総合 14823.43 +251.79 +1.73 14717.5 14827. 14699.
0 56 53
前営業日終値 14571.64
S&P総合500種 4438.26 +74.46 +1.71 4386.75 4439.7 4386.7
3 5
前営業日終値 4363.80
ダウ輸送株20種 14943.39 +232.86 +1.58
ダウ公共株15種 900.09 +9.95 +1.12
フィラデルフィア半導体 3291.24 +98.49 +3.08
VIX指数 16.86 -1.78 -9.55
S&P一般消費財 1476.89 +14.41 +0.99
S&P素材 526.79 +12.49 +2.43
S&P工業 861.61 +15.97 +1.89
S&P主要消費財 736.16 +8.25 +1.13
S&P金融 647.11 +10.86 +1.71
S&P不動産 288.57 +3.97 +1.39
S&Pエネルギー 432.43 +5.24 +1.23
S&Pヘルスケア 1484.19 +20.91 +1.43
S&P通信サービス 271.59 +4.59 +1.72
S&P情報技術 2716.44 +60.61 +2.28
S&P公益事業 334.57 +3.97 +1.20
NYSE出来高 8.31億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 28755 + 185 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 28730 + 160 大阪比
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