(内容を追加しました) [9日 ロイター] - 米国株式市場は主要株価3指数が反発して 取引を終えた。金融株やテクノロジー株が上げを主導した。高騰してい た原油相場が落ち着き、投資家がウクライナ情勢の展開を見極めようと する中、過去4営業日の下げから持ち直した。 S&P総合500種は2020年6月以来の大幅な上昇率を 記録。ナスダック総合の上げも21年3月以来の大きさとなっ た。 原油価格は9日に急落。アラブ首長国連邦(UAE)のアルオタイ バ駐米大使がUAEは増産を支持しているとし、石油輸出国機構(OP EC)に検討するよう働き掛けると述べたことから供給懸念が幾分緩和 したとみられる。 ロシアのウクライナ侵攻開始以降、原油などのコモディティー(商 品)価格が高騰し、インフレ加速や景気減速を巡る懸念が高まっていた 。 グリーンウッド・キャピタルのウォルター・トッド最高投資責任者 (CIO)は「コモディティー相場の下落を受け、売られ過ぎていた株 が買われた。数日前から株はかなり売り込まれてきた」と述べた。その 上で、これで市場の方向性が変わるかどうかは分からないと指摘した。 S&Pの主要セクターでは情報技術が4%高、金融<.SPS Y>が3.6%高と上げを主導。今年にアウトパフォームしてきたエネル ギーは原油価格の下落に伴い、3.2%安となった。 このところ売られていた旅行・娯楽関連株には買いが入り、クルー ズ運航会社カーニバルは8.8%、 航空大手ユナイテッド・エ アラインズ・ホールディングスは8.3%、それぞれ上昇した 。 ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、南部の港湾都市・マリウ ポリの小児病院がロシア軍の空爆によって深刻な被害を受けたと非難し た。 ウクライナのクレバ外相は10日、ロシアのラブロフ外相とトルコ で会談する。 米株市場は、利上げ観測を背景にした債券利回り上昇やロシア・ウ クライナ危機を巡る懸念に圧迫されてきた。 15─16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、1 0日発表の消費者物価指数(CPI)が注目される。 ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を 2.75対1の比率で上回った。ナスダックでも3.66対1で値上が り銘柄数が多かった。 米取引所の合算出来高は約140億株。直近20営業日の平均は1 36億株だった。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 33286.25 +653.61 +2.00 32860.42 33457.28 32860.42 前営業日終値 32632.64 ナスダック総合 13255.55 +460.00 +3.59 13113.70 13301.16 13039.79 前営業日終値 12795.55 S&P総合500種 4277.88 +107.18 +2.57 4223.10 4299.40 4223.10 前営業日終値 4170.70 ダウ輸送株20種 15142.78 +406.18 +2.76 ダウ公共株15種 974.13 -5.54 -0.57 フィラデルフィア半導体 3282.18 +125.31 +3.97 VIX指数 32.45 -2.68 -7.63 S&P一般消費財 1324.23 +37.72 +2.93 S&P素材 515.42 +15.06 +3.01 S&P工業 833.65 +14.86 +1.82 S&P主要消費財 760.07 +5.00 +0.66 S&P金融 613.18 +21.39 +3.61 S&P不動産 288.35 +4.19 +1.47 S&Pエネルギー 568.10 -18.65 -3.18 S&Pヘルスケア 1512.29 +28.17 +1.90 S&P通信サービス 225.49 +7.52 +3.45 S&P情報技術 2616.32 +100.20 +3.98 S&P公益事業 354.46 -2.77 -0.78 NYSE出来高 12.75億株 シカゴ日経先物3月限 ドル建て 25400 + 650 大阪比 シカゴ日経先物3月限 円建て 25395 + 645 大阪比 (S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合が あります)
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