[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場は、経済指標は底堅かったものの、企業決算がまちまちとなったことでハイテク株などが多いナスダック総合とS&P総合500種が下落して終了した。ダウ工業株30種は工業株に支えられ、プラス圏で終了した。
インガリス&シュナイダーのシニアストラテジスト、ティム・グリスキー氏は「ハイテク株や高成長株が大きく圧迫されている一方、他のセクター、特に主要消費財やエネルギー、金融、工業、公益事業にはかなり強さが見られる」と述べた。
フェイスブックを運営する米メタ・プラットフォームズは前日発表した業績見通しがさえず、24.6%急落した。
四半期利益が予想を上回った重機メーカーのキャタピラーは7.7%上昇し、ダウを押し上げた。
米商務省が発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比の年率換算で2.6%増とプラス成長を回復した。同時にコア個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが落ち着いたことから、一部の軟調な企業決算の影響を和らげた。
CMEのフェドウォッチによると、11月1─2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では75ベーシスポイント(bp)の利上げがほぼ確実視されているが、12月はより小幅な50bp利上げの確率が55%とみられている。
前出のグリスキー氏は「最も重要なテーマは米連邦準備理事会(FRB)だ。FRBが今後数カ月の相場の方向感を左右することになる」と述べた。
S&P500の主要11セクターでは工業の上昇率が最大となった一方、メタの下げに押されて通信サービスが大きく下落した。
個別銘柄ではマクドナルドが3.3%高。四半期の既存店売上高が予想を上回った。
サウスウエスト航空も予想を上回る四半期利益を好感して2.7%上昇した。
アマゾン・ドット・コムは引け後の時間外取引で19%超下落。売上高見通しが失望を誘った。
アップルも引け後に5%超下落。売上高と利益は予想を上回ったものの、iPhoneの売上高が予想に届かなかった。
インテルは年間の売上高見通しを引き下げた。株価は引け後に一時7%上昇した後、上げ幅を縮小した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.18対1の比率で上回った。ナスダックでは1.10対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は113億6000万株。直近20営業日の平均は115億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32033.28 +194.17 +0.61 32062.14 32388.42 31993.21
前営業日終値 31839.11
ナスダック総合 10792.68 -178.32 -1.63 10971.95 10998.73 10780.50
前営業日終値 10970.99
S&P総合500種 3807.30 -23.30 -0.61 3834.69 3859.95 3803.79
前営業日終値 3830.60
ダウ輸送株20種 13369.09 -57.94 -0.43
ダウ公共株15種 896.78 +7.99 +0.90
フィラデルフィア半導体 2340.60 -35.74 -1.50
VIX指数 27.39 +0.11 +0.40
S&P一般消費財 1135.78 -8.25 -0.72
S&P素材 465.53 -1.23 -0.26
S&P工業 781.82 +8.84 +1.14
S&P主要消費財 745.43 +0.28 +0.04
S&P金融 554.25 +4.11 +0.75
S&P不動産 225.37 -0.01 0.00
S&Pエネルギー 681.19 +1.85 +0.27
S&Pヘルスケア 1522.18 -8.81 -0.58
S&P通信サービス 159.85 -6.87 -4.12
S&P情報技術 2173.33 -27.50 -1.25
S&P公益事業 332.90 +2.26 +0.68
NYSE出来高 10.80億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27085 - 215 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 27075 - 225 大阪比
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