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アングル:NZドル高に歯止め掛からず、通貨安競争で完敗
August 16, 2016 / 4:06 AM / a year ago

アングル:NZドル高に歯止め掛からず、通貨安競争で完敗

[ウェリントン 15日 ロイター] - ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は高金利通貨であるニュージーランドドル(NZドル)の下落を切望している。しかし主要先進国の中銀がこぞって政策金利をゼロ近辺かマイナスへと引き下げているため、通貨安競争で完敗している。

 8月15日、ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は高金利通貨であるニュージーランドドル(NZドル)の下落を切望している。写真はNZドル紙幣。2006年6月にシンガポールで撮影(2016年 ロイター/Dennis Owen)

中銀はNZドルを押し下げようと口先介入を繰り返し、昨年6月から政策金利を6回も引き下げたが、それでもNZドル高に歯止めを掛けることができないでいる。

先週11日には政策金利を過去最低の2%に下げたが、NZドルは1%強も上昇した。NZドルはその後は上昇分を吐き出し、15日には利下げ前の水準に戻った。

現在の実効レートは中銀が一連の利下げを始めた時点に比べ、1.5%上昇している。

2%というニュージーランドの政策金利は先進国で最も高い。英国は0.25%、オーストラリアは1.5%、米国はゼロ近辺で、日本と欧州はマイナスだ。こうした利回り差がキャリートレード需要を引き付ける強力な要因となっている。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のシニアエコノミスト、フィリップ・ボーキン氏は「一部の国ではボラティリティが比較的小さく、流動性がじゃぶじゃぶで、利回りが非常に低いかマイナスになっていることを考えると、ニュージーランドは極めて異色だ」と話す。

AMPキャピタル・ニュージーランドのマネジングディレクターのグラント・ハッセル氏も「先進各国の10年物国債利回りの一覧を作れば、ニュージーランドはダントツだ」と述べた。

現在の10年物国債利回りはニュージーランドが2.15%程度であるのに対して、米国は1.51%、英国が0.53%で、日本とユーロ圏はマイナスとなっている。

こうした状況下、RBNZは積極的に利下げを進めるだろうし、10月から実施する住宅ローンの規制強化策が不動産市場での投機的な動きの抑制につながることを期待している。

ウエストパック銀行のシニア外為ストラテジストのイムレ・スパイツァー氏は、RBNZは事実上「無力」で、外為市場でNZドル高に歯止めを掛けるには政策金利を1.0%まで下げる必要があるとみている。

しかしRBNZは金利をゼロかその近辺にまで引き下げることは考えていない。90日物銀行手形金利に織り込まれた今後の利下げはあと1、2回で、1.5%が下限となっている。

ただ問題はNZドルがこれに反応して下げるかどうかだ。RBNZは2018年末までにNZドルが5%下がると期待しているが、為替トレーダーは相場のこれまでの動きから非常に懐疑的だ。

スパイツァー氏は「流れが明らかに変わるまで」、NZドルを米ドルに対して買い持ちにし続け、NZドルが下げれば買いを入れるつもりだと述べた。

(Rebecca Howard記者)

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