[イカルウィット(ヌナブット準州) 18日 ロイター] カナダのハーパー首相は18日、食用の捕獲について欧州などから批判のあるアザラシの肉を食べて、商業捕獲を支持する態度を示した。
カナダ極北を訪れてた同首相は、アザラシ猟の伝統が先住民イヌイットの生活の一部となっているイカルウィットで、主要閣僚らとアザラシのばら肉やレバーを口にした。
動物保護団体は、カナダのアザラシ産業を廃止させようとしており、特にヨーロッパで反対の声が強い。欧州連合(EU)は今年、アザラシ製品の輸入禁止措置に踏み切った。これに対しカナダは、同産業への批判は科学的な根拠に基づいたものではなく感情論だとして、抗議している。
ハーパー首相は記者団に対し、「率直に言えば、アザラシの取り扱い方は、他の動物を扱う産業と比べて良い方だと思う」と話し、会見を聞いていた地元住民から、拍手がわき起こった。