[ロンドン 2日 ロイター] 英国の物理学者スティーブン・ホーキング博士(68)は、最新の著作で、宇宙は神が創造したものではなく、ビッグバンは物理学的法則の必然的な結果だと論じている。英タイムズ紙が2日に伝えた。
それによると、ホーキング博士は、米物理学者レナード・ムロディナウ氏との共同著作「The Grand Design(原題)」で、重力などの法則があるため、宇宙は無から自らを創造できると指摘。「宇宙を創造させるのに神を呼ぶ必要はない」と付け加えた。
こうしたコメントは、ホーキング博士の宗教に関する見解が変化した可能性を示唆している。
世界的ベストセラーとなった「ホーキング、宇宙を語る」で博士は、物理学的法則とは単に、神がビッグバンに介入したと信じる必要がないことを意味するだけのものとし、「もし完全な理論を発見できれば、それは人間の理性の究極の勝利になるだろう。そのとき、人間は神の心を知ることになるのだから」と書いていた。