[ローマ 29日 ロイター] イタリアの首都ローマの東100キロにある小さな町フィレッティーノが、政府の緊縮財政策を受けた市町村合併に抗議し、独自の通貨を発行して自治権を要求している。
イタリア政府は人口1000人未満の市町村に対し、コスト削減を目的に他の市町村と合併するよう提案。これに対し、人口が550人ほどのフィレッティーノのルカ・セラーリ町長は、隣接するトレビと合併する代わりに、自治権を獲得して「独立」を目指すとしている。
町長はウェブサイトに掲載されたインタビューで、「われわれはイタリア政府から真の自治を求めており、そのための財源もある」と主張。自身の顔写真が採用された独自通貨「フィオリト」の発行を始め、町民の間ではすでに流通が始まっていることも明らかにした。
この件について、イタリア政府からのコメントは得られていない。