[キガリ 6日 ロイター] アフリカ中部ルワンダの保健省は、避妊を目的とした家族計画の一環として、男性に精管切除(パイプカット)を呼び掛けるキャンペーンを開始した。人口増加に歯止めをかけるのが狙いだという。
保健省の職員は、キャンペーンは子どもが5─6人以上いる家庭が対象だと説明し、女性のみに焦点を当てた家族計画は不公平だと述べた。
保健省は、メスを使わないパイプカット手術を無料で提供。しかしパイプカットが男性の性的能力を低下させると信じる人が多いことなどから、手術を敬遠する国民もいるという。
キャンペーンに参加し、自身も手術を受けたという男性は、「パイプカットが性的能力に影響を与えるといううわさは真実ではない」と強調し、手術を受けてからは家族関係がよりスムーズになったと述べた。
1100万人の人口を抱え、アフリカで最も人口密度の高いルワンダでは、家族計画政策が国の発展に大きな影響を与えると考えられている。同国政府は、人口政策は経済成長に見合うよう調整されていると指摘した上で、年平均7─8%の経済成長率を達成するには、子どもの数を1家族当たり3人以下に抑えることが必要だと推計している。